どうしたんだ Hey Hey Baby。
いや、どうしたもこうしたもない。面白いものを見ることに境界を設けてはいけないのである。
見えないものを見ようとする誤解 全て誤解だ。
では、こうしてはどうか。タイトルを変えようではないか。『見る技術』改め。
『見て見ぬふりを一旦しておいて、後から弄る技術』
私が好きな手法である。もしくは、こういうのはどうだろうか。
『見て見ぬふりをされたことを、後からネタにする技術』
これも、よくやる手法である。
もう、いっそのこと、『見ない主義』というのはどうだろうか。
OLは言う。
「私、ドラマは役者で選ばない主義だから」
うん。もう「うん」としか言えないことになる。
もしくは、こうも言う。
「私、付き合わないとしないタイプだから」
俺たちに明日はない。
閑話休題。
それでは、いってみましょう。
『面白いものを見たい派宣言』!

ⓒサカノヨシヒコ
『G-5グランプリ~Summersonic~』
私の主宰するアート集団『NOW-KOW』主催のネタ見せイベント『Gシリーズ』。このイベントは、自分たちの笑いのスキル向上を図る定期的なイベントとして2007年から始まった。その5回目となる『G-5グランプリ~Summersonic~』が先月の28日に開催された。
今回の出場者は、『ガスバーナーズ』、『ヤッターマンズ』、『ワニ消しゴム』、『篁(たかむら)』というNOW-KOWの四天王に、ピン芸人として今回参加することを宣言していた私、デスこと『屍太郎』を加えた5組で争われた。そして審査委員長には、ひとり有毒雑技団こと『MOTOKO嬢』がかけつけてくれたのである。あの「天丼、カツ丼大嫌い」で有名なMOTOKO嬢である。ありがとう、MOTOKO嬢。
前回と比べて出場組数は減少したが、内容は血で血を洗う壮絶な攻防戦となった。熟練された「かけひき」で魅せる『ガスバーナーズ』、独自のコントを確立した『ヤッターマンズ』、ベタとシュールの止揚を目指す『ワニ消しゴム』、カッコイイ時事漫才のパイオニア『篁』。どれもレベルは確実に上がっていた。
総括として、今後彼らに必要なものは、次の三つである。
「発声」、「テンポ」、「ネタの成立性」。
もう、それぞれが舞台やショーレースに出られるレベルを次は求めたい。センスは十分。後は雰囲気や表現力を飛躍的に向上させるために、とにかく舞台に立つことが大切である。
ちなみに、お笑いルシフェル『屍太郎』であるが、『自動筆記サネトミ』という新キャラを用意して挑んだ。昨今のショートネタブームへのアンチテーゼとして、瞬間的には分かりにくいピン芸を体現したかったのだ。実演してみて一つだけ言えること、それはこれだ。
「私、当分の間、このキャラでいきます」
ピン芸は苦手としてきたが、少しだけ続けて挑戦してみたい。

『少年メリケンサック』
この映画は、何といっても田口トモロヲ氏である。トモロヲさんの抑えた演技。これにつきる。何せ、トモロヲさんは実際に80年代ジャパニーズ・パンクを牽引した張本人であるからだ。もしも、海外で『少年ビョウ付きリストバンド』というメタル映画が製作されたとしたら、ボーカルの役をロブ・ハルフォードが演じるようなものだ。「ザ・御本人!」である。
映画には、さらに遠藤ミチロウさんなどのパンク・ゴッドたちがカメオ出演しているのである。町田康さんや「あぶらだこ」の面々なども出てほしかったというと贅沢すぎるか。『少年ビョウ付きリストバンド』でいうならば、オジー・オズボーンとイングヴェイ・マルムスティーンとクリス・インペリテリがカメオ出演しているようなものだ。立ち飲み屋の店長とかで。
宮藤官九郎監督の前作『真夜中の弥次さん喜多さん』でも、監督自身が「露天風呂で笑い屋のおばちゃんを煽るAD」役として、松尾スズキ氏が「ヒゲのおいらん」として出演していと所が突出して面白かった。故に、今回も二人にも中盤に出演してほしかったといった思いはある。
ただ、劇中歌は素晴らしい、何と言っても、田辺誠一演じるTELYAが歌う「アンドロメダおまえ」だ。歌っているのは、 作曲者でもある向井秀徳氏である。どうしても、フルで聞きたい。そんな気持ちに苛まれた。どうしてもだ。
次の日、私はサントラを買いに行った。
ちょっとだけ、聞いてもらおう。
DVDには宮藤官九郎・木村祐一・田口トモロヲ・三宅弘城によるオーディオコメンタリーが収録されているのであるが、途中で登場する架空のバンド『GOA』に対して三宅さんが「こんなバンド多いですよね」と言って皆さんの賛同を得ておられたが、確かにそうだなと思う。このようなバンドを下北系と言うのであろうか。渋谷系ではないことだけは確かだ。では、高円寺系はあるのか。御茶ノ水系は。銀座系。何だか怪しい銀座系。銀座系第三帝国軍。
今月は、何だか長くなってしまった。まだ、数作品のレビューが残っている。
来月につづく!