『 幕末純情伝 』 つかこうへいダブルス2003

R.U.P. プロデュース つかこうへいダブルス「幕末純情伝」
  
作:つかこうへい 
演出:杉田成道
 
2003年11月14日~23日 青山劇場
  
【出演】
広末涼子 筧利夫
 
春田純一
こぐれ修
山本 亨
 
武田義春
鈴木ユウジ
吉田智則
 
村木仁
清家利一
黒川恭佑
なすび
大竹篤
 
吉浦陽二
山本哲也
赤塚篤紀
チョウ成河
大前光範
藤榮史哉
山口喜生
岩倉啓太
西海智也
山崎広嗣
津村雅之
 
詳細情報

 
 
13日 ゲネプロ
開演20秒後、
『 幕末純情伝 』という芝居での一発目のセリフ
「曲者だー!!」
で、ノドが飛びました。
声を出そうとすると喉にひっかかるようになってしまい
高い音が出なくなりました。
”二宮くん”としてはかなりつらい状態です。
こんなことは舞台をやるようになって初めてのことで、
とてつもなくショックでした。

14日 いよいよ初日
適度な緊張感の中、開演直前
全員で気合入れをして舞台に向かいました。
お客さんの前に立つと、いろいろと前回の事が頭に浮かんできた。
懐かしいなと感じながらも、今回は今回、「新・幕末純情伝」から「幕末純情伝」なのだ
と、割切って気を引き締めていこう。

15日 2回公演
客席とのリズムがだんだん近くなってきた感じがする。
昼公演には珍しく、とてもいい雰囲気でした。
今回の公演は毎回暖かいお客さんが多くて
楽しんでくれているのがよくわかる。
この役をやるのは初めてではないのに
やればやるほどいろいろと発見する事が多い。
もちろん、名前が”二宮”に変わっていることもあるけど、
それだけではないと思う。
今回、涼子ちゃんから「二宮くん」と「~くん」付けで呼ばれている事を、
自分の中でこの役の大きなポイントにしています。

16日 昼1!
早い時間に終ったけど、みんな疲れが出てきたようです。
やっぱ、いくら本番を意識しながら稽古をしても、満員の客席を前にすると
背中を押される勢いは増す一方ですもんね。

17日 休演日
二宮くんについて・・・
二宮くんのセリフを分析してみると、実は二宮くんは
” 一人「飛龍伝」 ” であることがわかります。
先生(二宮)は教えてあげたい、ボクたちが生きた時代の事を、ボクたちが走り抜けた青春の事を、
生きるという事を、愛するという事を。
幾多の志半ばに倒れていった同志たちのために。
己の心のままに生きるんだ、勝ち取るんだ、自由を、明るい未来を。
もうすぐあの真っ白な東の空に、真っ赤な朝日が昇ってくる、
白地に真っ赤な「日の丸」だ。
そしてその『日の丸』の赤は、
沖田さん、
あなたの身体の中に流れる、
その色美しい紅の血の色なのです。
桂も二宮も、誰も間違ってはいないのです。
どちらも正義で、もしかしたらどっちも勘違いした正義なのかもしれない。
全ての登場人物が、それまで生きて背負ってきたモノの中で
最良と思われる道を選択しているだけなのです。
坂本龍馬は総司を愛し、その女に一票与えてくれる時代を創ろうとした。
勝海舟も幼い頃、愛する総司のために新しい日本を造ろうと決意した。
そして実は二宮くんも、総司のことが大好きで、新撰組でありながら坂本先生に憧れて自由元年を待ちに待っているのです。もちろん総司と一緒に暮らす事を夢見ながらです。
(結婚して一緒に暮らすという事とは少し違うと思いますが・・)
本番はあと8回。二宮くんもあと8回しかセリフがいえない・・・。
まだまだ、もっといけるはず。

18日 休演日明け
みんな勝手なことをやり始める。うそうそ(笑)
ネタモノもお客さんにわかりやすいように変更が増えた。
中には、キャストも知らないような事をやりだす場面も・・・
最近、友達からもらったクエン酸ドリンク「メダリスト」を飲んでいる。
血液をサラサラにする効果があり、疲れが残らないらしいのだ。
こぐれ先輩もボクらの楽屋に来るたびに
「きょーすけ、一杯くれぃ」
といって毎日飲んでいる。
気が付いたらみんな飲みはじめている。
ボクのはあと一袋しかない・・・

19日 2回!!
今日は声の調子もよく、余計なことに意識を向けずにすんだので楽しかった。
と思ったら、
夜公演まではやっぱりもたなかった。
トラブルも続出するし・・収録の日だったのにぃ!

20日
本番中、自分のセリフの最中に頭が真っ白になった、しかも前半で・・・
あせった。
楽屋に戻ると、隣に座っている某なすびさんに
「なんか今日はいつもよりたっぷりと気持ちよさそうに言ってましたね」
といわれてしまったので、仕方なくバラすことにした・・・(笑)

21日
きのう真っ白になったせりふは何の問題もなくクリア、まぁ当たり前なんですけどね。
・・・その直後また真っ白になった。
楽屋に戻ると、「またアレですか?」といわれてしまったので
仕方なくバラすことにした。
クエン酸を薄めすぎたのがよくなかったのかなぁ・・・んなわけねーか!?

22日 最後の2回公演
みんな気分は楽日モード、ノリにノリまくっていた。
このセリフを後1回しかいう事が出来ないと考えるとすごく淋しくなります。
7年越しの作品、役ということもあり、思い入れが強いのは・・・いいことなんだろうか。

23日 千秋楽
最後の「幕末純情伝」
みんなで最後の気合入れをいて舞台へ向かいました。
やっとノドの調子もよくなってきたのにこれでおわりだなんて・・・ま、それは自分が悪いんだけど。
でも、とても楽しく幕を下ろせたからOKっしょ!
やっぱ幕末はたのしいな~!!