年末最後の福笑い -丸好酒場(八広) | 丁稚烏龍帳

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today,detch stood live on the earth,too…

                                12月28日(日)

 昨夜はお疲れ様でした~。11時半から11時過ぎまでですから、実に半日近く飲んでいたんですねぇ。

それにもかかわらず、最後のさくらいのお酒が上質だったからか、目覚めはすっきり。終わりよければすべてよしは、お酒の世界にもあてはまるんでしょうか…なわけないか(苦笑)。

 まあしかし、休んだ時間が遅いですから、普段お爺生活のあたしも、起きるのが遅くなるのはやむなしですね。目が覚めたら青空にお日様が高く昇っていました。もうお昼近くかぁ…丸好口開けには間に合わないか。今日は年末最終営業ということで、ご挨拶にいく予定だったのですが、まあ有馬記念もあることだし夕方からに予定を修正しましょう。

 

 

 大掃除するでもなく、ごろチャラしながら一日を過ごしつつ、自宅のテレビで有馬記念を観戦。しかし、強かったダイワスカーレット。競馬は丸好で見るくらいで、見つけているわけではないですが、始終先頭でしかもゴール直前でもうひと伸びした走りっぷりには、ちょっと鳥肌が立ちましたわ。さて、腰を上げるとしましょう!

 


丁稚飲酒帳-納めのボール  まあ、最終日だし競馬終わったあとだけど、少し待つのは覚悟しながら八広駅から水戸街道を目指します。

 暖簾の隙間から中を覗くと、相変わらず盛況な店内、お、左手に一席空いてるかなあ。暖簾越しに、白板下の定位置においでのTさんと目が合って会釈。そのまま扉を開くと、おかみさんが「そこ(左手)に椅子がもう一つあるから、探してあげるからちょっと待っててね」と声をかけてくれます。先客さんに椅子を引き出してもらい、M蔵さんと無事席に着くことができました。

 おかみさんにご挨拶、さらにTさんとお隣の新宿さんにも改めてご挨拶。年末最後のボールが注がれて出てきます。

 

 

 隣合せたおじさんが既にできあがっていて、ちょっと怖かったけど(苦笑)。あらら、おじさん、僕らのあとにもう一人入ってきたお父さんが頼んだ瓶ビールを取り上げて注ごうとして、叱られてますね。酒場ではお店ともそうだけど、お客さん同士の距離感も難しいですよね。自分から壁をつくってしまうのも、何のために大衆酒場に来てるのかという気になるし、かといって一人で飲みたいお客さんに馴れ馴れしくむするのも問題ありですし…って、普通の生活と同じですけどね。

 

 

 

 さてさて、そんな出来事を横目にボールを一口。今年もこのボールにお世話になりました。変わらぬ爽やかな飲み口に、やっぱり自分の原点がここにあるということを確認しつつ、年の瀬が来たんだなぁとちょっとしみじみしたりして。

 


丁稚飲酒帳-とろっとろ蕪  あては…煮込み鍋脇の野菜惣菜スペースに鎮座している琥珀色の球体が座った時から気になってまして、カブとガンモ煮行きましょう。レンジでほんのり温まって出てきたカブラ、これが玉も大きいし、箸を立てただけでスーッときれる柔らかさ。中まで含まれた出汁と、カブの甘味が素晴らしい。

 

 

 ここで、年末までかかる大仕事を終えて、ご近所U先生が四ツ木橋の上から連絡くれました。んー、満席かなぁ…あ、Tさんがお会計されてますね、待つことなく入店できてよかったね~。と、さっきのおじさんもお会計ですか、おかみさんが気をつかってこちらにご近所を寄せてくれます。あらら、昨日に続いてミニ忘年会になりましたね、お疲れちゃんです~。改めてボールで乾杯。

 


丁稚飲酒帳-煮込み鍋  折角三人そろったので、二人だともてあましそうだった、特製煮込み鍋をお願いしましょう。いつもの煮込みとどう違うのかと、興味津々で見ていると、おかみさん、取り出した土鍋に豆腐を入れてたっぷりと煮込みを入れています。さらに取り出したのは、下仁田葱かな太ねぎをザクッと切り出して土鍋の中に。これをぐつぐつ煮込んだら…最後にいつもの魔法のにんにく醤油を掛け回して…丸好通いしていて、これが嫌いな人はいないでしょう~。

 煮込みの味の染みたアツアツの豆腐をはふはふ食べると…ああ、胃の中から温まる感じだなぁ。このとろりとろけるネギがまた素晴らしい。ニンニクタレの香りもいいし…ああ、この中にごはん入れて食べたい(笑)。江戸っ子もミツワもそうですけど、煮込みの中の豆腐っていいですよね。普段の煮込みよりお高め(650円)だけど、この煮込み鍋もレギュラーにしてほしいなぁ。

 

 

 お、常連の先生がご夫婦でお越しですね。これもおかみさんが空いた席を見計らって、先ほどの新宿さんの隣に寄せてくれてます。夕方近くなって、ちょっと落ち着いた頃ですかね、ずっと満席が続いていたのが、やっと二、三席の空きができました。フーッと、鏡下の椅子に座っておかみさんも一服、お疲れ様です。

 


丁稚飲酒帳-また来年もよろしくね  しかし一服吸い終える時間もないうちに扉がガラガラッ…また、お馴染みさんがお越しのようです。「さっきまで満席だったんですよ」と先生が声をかけています。ご新規さん、「年末のご挨拶にと思って、お土産持ってきたんです」…すると間髪入れずおかみさん、「だから開けといたんですぅ、アハハハハ」。これには店内大爆笑。

 爆笑のあとにポソリと、「こんな時代だから、腹から笑わないとね」とおかみさん。そうですね、何事も気の持ち様、辛いこともあるけどここで笑える時間を大切にしながら、来年も笑って過ごせる一年にしたいものです。

 それにしても、こうして16席全員で笑えるのは、やっぱり丸好の素晴らしさですよね。大衆酒場って、こじんまりした店内が一つになれるのが魅力だと思うんです。来年もこの調子で楽しい一年にしましょう!

 今年も一年ありがとうございました。また、来年もよろしくお願いします。