盆休み最終日~…世間的には、ですけど。
暑さ負けでしょうかね、週末二日間ともだらーんとしてしまいました。
しかし、夏負けでも引きこもって過ごすのは性に合わない難儀な性分。せめて夜だけでも飲みに出かけましょう。
相棒m蔵さんと協議、先週親分にお誘いをかけていただきながら、顔出せなかった火鍋やに決定~。
と、ここで熊さんからメールが入る~。曰く、「伊勢元に来ちゃった、テヘ」。おお、規定どおり(笑)。
ならば、曳舟までの道すがら顔出すでしょう、伊勢元に。
先週もお邪魔した折、お盆休みの日程を確認したものの休み中は顔が出せず、親父さんの「連絡先教えてちょうだい、待ってるから」というツッミに応えられなかったのが、残念だったんスよ~。
しかし、盆休みのこと万一のこともあると、立石駅で電車待ちがてら火鍋やに電話すると、うぎゃ~、仕入れの関係で今日まで火鍋やってないって~。うー、ごはんモードだったのに…。
その分、伊勢元で飲むもん、唯一の問題はごはんものがないところだけど、秀で焼きそばか、熊さんに日の丸に炭水化物系があるか聞いてみよう。
ということで、お盆中も変わらぬ赤提灯の温かい灯り。紺地ののれんを潜ると、ガラス戸の向こうには熊さんのお姿。
あら、混んでる思ったら店内は五分の入り、聞けばどどっと引いたあとだそうです。
熊さんに並んでカウンターに腰を落ち着けて、ハイボール一杯。奥の常連さんと目が合い、軽く会釈します。ウーロン茶のm蔵さんには柿ピー、あたしには壷漬けとお通しを変えてくれる親父さんの細やかさが好きだ~。ということで、シトロンをグラスに注いで最初の一杯!ゴクゴク、ううっパンチがキツい、二口ほどでぷはぁっ…スキっと、いいねぇ。ニホンシトロンだと、渇いた喉にも抑止力が働くから、飲みすぎないでいいかもしれませんね(苦笑)。
親父さんは奥の三常連と慣れた丁々発止のやり取り、これを聞くのが楽しいんだなぁ。
頭の上、入り口右手のテレビからは、24時間テレビの放送が聞かれます。負けないで、すっかり定番曲ですねぇ…。
さて、会話が延々続く中、腹減ってるから食べるよ~と黒板とにらめっこ。会話の切れ目がやっと訪れたところで、「親父さん、はんぺんください」と、「ごめん、終わっちゃった」、残念二の矢だ、「じゃ、とんかつ(400円)ください」。
常連さんから、150円から400円じゃ随分レベルアップするじゃないかと、突っ込みが入ります。だって、食べたかったんだもーん。
冷蔵庫から取り出す肉を包丁で筋切りしていると、「もっとでっかいので叩いて、広げた方がいいんじゃないの」と、いやその必要がない位立派ですけど。カタクリ、卵と潜らせて決めの細かいパン粉をまぶします。じっくり揚がるのを待つのもまた楽しい。もう一杯いただきましょう。
二杯目をちびりとやったところで、どうですこのとんかつ。お見事でしょう。厚みも十分、肉汁もたっぷりで、これで400円はいかんでしょう…と一口、あちッとかみ締めたものの噛み切れない、むぎゅっと箸で延ばすとあら不思議、弾ける肉の塊…慌てて足を閉じて受け止めたものの、そこには真っ白いスラックス。「飲む時は白いのはダメよって言ったのに」と幼児並の注意をいただきます(苦笑)。
そんな些細なアクシデントもありましたが、やっぱり伊勢元の売りは、揚げ物ですよね。先ほどのパン粉のサクッとした食感がたまりません。おまけに肉への火の通し方も絶妙だよ~。ああ、丸なら即ごはんなんだけど、親父さんパン党なんだよな~(T-T)。
その分、ボールの消費速度があがったのは、言うまでもありません。
お隣のお客さんの頼んだ海老天をネタに、海老が食べられない話に華が咲き、お盆も終わるね明日は汐留からぼんそわだねなんて話からぼんそわ話、酔客の語り留まるところを知らず。気づけば、24時間テレビも終盤、画面では欽ちゃんの苦しそうな表情が流れています。
追加のあてはアジの開き、これまたこの値段でありぃの?っていう見事なもの。焼き加減もまたいいですねぇ。どうもうちのグリルでやると、しっとり焼けないのよね。
その時あけた熊さんの四杯目の炭酸は、「うげっ、これ死んでるよ」。と、たまにあるんですよね、炭酸がピクリともしないの。これが数打ちの太刀とは違う、ニホンシトロンの強さであり弱みでもありますね。他社の炭酸が安定しているのに対し、シトロンはその強いキック力の反動で、同じロットの中にもごくごく稀に、まるで発泡しないビンが潜んでいるのです。これを称して、「死んでる」と呼びます。
そうこうするうちにサライも三番を向かえ、ああ、残念ながら武道館に届かずですか…。近づくに連れて、固く閉じられていた右目が開かれて、ゆっくりとながらペースがあがっていたのですが。…残念。
しかし、ここからが日本テレビの商売上手。次の番組を延長しても、ゴールインは見せなくちゃということで、九時には再び欽ちゃんの姿。先ほどの炭酸が悔しいからと、五杯目をお願いする熊さん、ならばもう一杯いただきましょう、ゴールインも見たいしね。そして、やはり食べちゃうカニクリームコロッケ。これか目玉焼きは必ず食べてるな(笑)。
カニコロッケをつまみつつ、ボールをちびちびやりながらテレビに見入る。時折、親父さんと「これはね…」なんて、会話を挟みながら、ああいい店だなぁ。落ち着けるこの雰囲気が、大衆酒場伊勢元の醍醐味です。
そして、迎えるゴールインの瞬間。傷んだ足を引きずりながら、ステージに諸手を挙げてたどり着く欽ちゃん。
迎える人たちの中、大病を患って今もまだ闘っている坂上二郎さんが言葉少なに欽ちゃんに声をかけます。そして、視線を交し合う二人の画像。センチになったわけではない。でも、ハイボールを煽った刹那、蛍光灯の灯りが虹色ににじんだような気がしたのは、酔って涙腺が緩んだのか。年のせいさと自分に言い訳しながら、さて僕達もゴールインしましょう。お会計お願いします!
しかし、あれは二郎さんと欽ちゃんがみつめあってる絵だけを止め画で流してればよかったと思うのよ。
徳さん、みんなに出番をと気遣って、一人ひとりパーソナリティ全員にコメントを求める、あれは蛇足ね。
言葉で伝わる感動もあるけど、言葉が感動を薄めることもあるのだし。
あの中で、誰が萩本欽一の想いを受け止められると言うのか…。
そんな心のうずきをひきずりながらも、五杯三品で2150円のお勘定にいつものことながら大感謝。
二連休最後、引きこもらずによかったと思える夕べになりました。ご馳走さまでした。