ネギ+肉+割り下+卵=? -港屋(虎ノ門) | 丁稚烏龍帳

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ブラックボックス 愛宕神社といえば放送博物館のあるあたりですが、行って参りましたよ、虎ノ門。
昨年のとある土曜日、いつものようにぶらり途中下車の旅を見ていました。阿藤快氏の回だったっけかな、らしからぬ外観の蕎麦屋があって、なにやら変わった蕎麦を出す店ってことで、気になっとったわけですよ。
でまぁ、機会を捉えて足を運んだわけでございます。新橋界隈の例に漏れず、こちらも土日休みだもんだから、なかなか行けなかったのよね。
ということで向かうは西新橋三丁目、見えてまいりました。はぁ~、話通りのブラックボックスだねぇ。
ご覧のとおりの黒一色、もとはライブハウスかなんかだったのかしらね?時刻は12:15分の昼休み時、箱を囲むように行列ができています。
お店の名前は港屋さん。看板までシックな感じ。



港屋 蕎麦屋、しかも細い帯状のガラス越しに店内を覗くと、立ち食いだもんだから、回転ははやい模様。待つこと、5分ほどで店の入り口に到着です。あら、店内にも壁に沿って十人ほどがお待ちですか。こりゃ、ゆっくりは食べられないわね。
オーダーは、冷たい肉蕎麦(850円)をお願いしました。冷や肉ッスよ(笑)。店の中は、どーんとでっかいテーブル、一辺に六、七人は立てるから、全部で30人くらいのキャパですかね。外見同様、店内も黒一色で、照明も抑え目。しかも、テーブルの真ん中には大きなフラワーアレンジメントという異様な雰囲気。だからって、怖い店ってわけじゃないんですよね、スタッフも皆一様ににこやかだし。特に、そばを茹でて盛り付けている髭面の御店主のスマイリーなことといったら。楽しんで仕事してる~って感じです。

壁沿いに、奥の厨房前のカウンターまで到達すると、ここからは早い。お盆を並べて、そこにスタッフが蕎麦猪口と言うには大きな、中鉢のような皿につゆをたっぷりと。更にそのうえになんとラー油を、これまたたっぷりと。
そして、御主人がゆでるそばの量が半端じゃないと思ってたら、丼一杯に豪快な盛り付け、さらにその上に甘辛く煮付けた肉がドドンと、そして、ゴマをスプーンでどっさり、ネギをどさっとと、そして圧巻の刻み海苔の山。うわー、すごいボリューム。様子見で、普通盛りにしておいてよかった~。

できあがった冷や肉セットをもらって、奥の壁際中央に陣取りましょう。テーブルの上には、天かすの鉢、ネギの丼、そして卵の山。これらすべてが入れ放題ってんだから、こりゃすごい。


冷たい肉蕎麦 パッと絵を納めて、さぁ臨戦態勢です。いただきま~す。まずは一口、すすって…むせる(笑)。辛い~。けど、美味しいぞ~。蕎麦は結構固めで噛み応えのある感じ。太さは角萬麺ほどではなく、いわゆる蕎麦並なんですけど、昔、山形で食べたへぎそばみたいな感覚かな。つゆはラー油が入ってるという目新しさを除けば、魚系の出汁も効いて、甘味もあって、濃い口な感じですねぇ。ワシワシ食べられるのは、炭水化物党には嬉しいものです。
二口目にお肉~、お~、これまたつゆに合うねぇ、この甘辛さを引き立てるためのラー油なのかな?肉も美味いけど、たっぷりのゴマと海苔とネギがいいですよ~。特にネギとこのつゆの相性はぴったりだわ。
デフォルトのネギが切れたら、卓上のネギを足せるってのもネギ好きにはたまりませんなぁ。空いた鉢は、スタッフがどんどん足してくれるしね。

目玉投入 ん、ネギに牛肉に甘辛いたれ、そして生卵…もしかして、すき焼きをイメージしてるのかな?そんな思いで、生卵をつゆに投入~、で更に一口…どんぴしゃ!まさにすき焼きの味。そうなると、ごはん~と来るのが、大日本ご飯党員たるところですが、これが不思議に蕎麦にも合う。こりゃうまいでんがな。少しつゆの量が多いので、生卵二つ投入でちょうどいい感じ。


しかし、食べ出があるなぁ。角萬以上かもしれませんよ、これは。美味しいものが食べても食べても、まだあるってのは幸せなことです。ある一線を越えなければね(笑)。
僕の胃袋のそのギリギリラインくらいの、この港屋さんのお蕎麦。一息に食べきって、そして最後に蕎麦湯を投入すると、この温かいつゆがまた美味いんだな~。いや~、幸せでした。
下げ膳して、ひげの御主人と目が合います。美味しかったですというと、「またお待ちしてます」と御主人。次は温かい鳥蕎麦ってのにチャレンジしてみま~す。