盛り蕎麦ならぬ掘り蕎麦 -房州屋(佐倉) | 丁稚烏龍帳

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today,detch stood live on the earth,too…

さて、チューリップ見学を終えまして、30分の散歩を経て帰ってまいりました、佐倉市街。
時間はそろそろ12時過ぎ。朝食のおにぎりも労働の結果、消化しつくし、お昼にしたい頃合です。
佐倉市街で昼食といいますと、まあ基本的にはないんですけど(笑)、ご推奨は三軒ほどですかね。揚げたてのカツがジューシィ、かつポテトサラダがしっとり甘くて美味しいおかやま食堂のとんかつ定食、甘さを基調に辛味もほどよくご飯が過剰に進む中華来来の麻婆丼、そしてガイドブックなどでも紹介される佐倉飯の定番、麻賀多の房州屋です。


麻賀多房州屋

江戸の香りを漂わせる古い店造り。のれんを潜って店内に足を踏み込めば、外の燦燦たる陽の光から一転、蛍光灯のともし火に、しばし暗がりに転がりこんだかとの錯覚を覚えます。
お昼も過ぎてるし、予想通りに小上がりに腰掛けて待つ人が四人ほど。あ、でも予想より少なくてラッキー。ちょうど一回転目がはける頃合に着いたようで、待つこと5分ほどで席に案内してもらえます。
もうここに来たら、あたしの注文は決まってるんでげす。カツ丼セット…ああ、甘美な響き~。m蔵さんには形も特徴的な定番メニューとろろそばをご案内。え、おそばだけだとカロリー消費が早いからおなか空く?あ、そうですか自信ありね。では、カツ丼を少々お分けしましょう。あたしのカツ丼セットはごはん大盛りにしてください。



かつ丼セット
そして待つことしばし、おいでになりましたこの左右の箱盛り。右手に太めの田舎そば、左手にぎっしりとごはんの詰まったカツ丼。いや~、これこれ。これが食べたかったのよ。もう朝から頭脳はカツ丼モードでしたけんのう。
ちなみに先ほどのオーダー、おそば大盛りにしますと、この左右の箱が逆転します。両方大盛りってのは、あるのかなぁ?
ほどなく参りました、舟が一艘。とろろそばのお出ましです。船底が傾けてあって、そばがすくいやすくなってるのね、初めてきづいたわ。「結構多いよ」とはm蔵さんのお言葉、だから先ほどカロリーは総量によるって言ったじゃな~い。

ということで、ではいただきます。まずはおそばから。


舟盛 かつの部(ご飯大)
佐倉も結構なそば処でしてね、街中に結構な数のおそば屋さんがあるのです。その中でも、丁稚一押しがこのお店。まずは太めの田舎そばをほお張った時の満足感、つるんとなめらかなのど越し。そして、大事なのは甘みを基調とした濃い目の汁。これがうまい。
出前やってくれないのでね、こういう機会じゃないと食べれないんですよ。おいしぃ~。
カツ丼の方もいただきましょう。カツ自体はやや薄めですが、たっぷりと割り下のしみ込んだ衣と、適度に白さが残るかけめし。うほほほほ、うめぇ。ばくばく進んじゃいますよ。カツ煮ライスより、僕はやっぱりカツ丼が好きですね。汁かけ飯が好きだからかなぁ。カツとごはんを汁が仲立ちしてくれて、1+1は1800位の旨さになるような気がするんですよね(言い過ぎです(苦笑))。


と、もりもり食べ進むうちに異変に気づくんだな。それは若さとの決別の瞬間なのです。下げ底
以前は、ぺロリと平らげられたカツ丼セット大盛りが、なんとそばを平らげカツ丼を半分食べた時点で、腹くちくなるという事態の発生です。最近、胃が小さくなってたからかしら~。でも、冷静に考えれば、上げ底じゃなくて下げ底なのよね、この容器。10cmくらいの深さにぎっしりそばがつまってると思いねぇ。せいろに盛ってるんでなく、箱を掘ってるんですわ。いわば堀りそば。そら、普通に食べれば腹一平くんになりますわさ。
とろろそばと格闘しているm蔵さんに無理を言って、かつ一切れとごはんを少々食べていただき、なんとか完食。いや~、そうか大盛りしなくても大丈夫なんだね。それが大人というものか…久々のそばの美味しさと脳内カツ丼を満たした満足感、そして去り行く若さへの一抹の寂しさと、なによりもはちきれるほどに膨れたおなかをさすりながら、お店をあとにしました。
吹き抜けた風に、格闘後の汗の乾きが心地よく。ご馳走様でした。


実際苦しくなるのは、これから膨れて来た後なんだよね。それで運転できるのか、僕?

やめてください、助手席からおなかをつつくのは(爆)!