で、講談社に行った。
「持ち込み原稿」だ。
小学生とかで漫画少年だった時、
新人で、・・・素人の時に編集部に「原稿」を持ちこむ。
みたいな話を、読んだりした。
作家先生の「新人時代」・・・みたいな話で、
「ときわ荘物語」
とかさ、
そん時は、田舎に住んでたから、
「凄いなぁ・・・・」
って溜息つきながら読んでたけど・・・
まさか、大人になって、
自分が、そんな経験をするとは思ってもみなかった・笑。
・・・で、
「講談社」って凄いぜ・笑。
ビルこそは、「由緒正しい」ってか・・・
なんか、「味」のある、
ふっるいビルだけどさ、
中は、
最新式の「オフィスビル」ってつくりだ。
ビルに入って行く。
受付で・・・
この「受付」が凄かったんだけど・笑。
さすがに、綺麗なお姉さんが何人もいてさ・・・
「受付」って、んとに、会社の顏だもんな・・・・
しかも、天下の「講談社」だ。
・・・・まぁ、
なんか、
ふつーのオフィスビルと、ちょっと違っていたのは・・・・
ふつーのオフィスビルだと、スーツ姿が闊歩してるわけだけど、
それが、「若者」が多い・・・さらには、恰好も「ビジネス」じゃない・笑。
それこそ、「ラフ」な、ジーンズとかで出入りしてる。
・・・・・ふつーの・・・ってより、あかぬけなく見えてる若者が、
実は、「売れっ子作家」だったりするんだろうな・笑。
なんか、
ふつーの若者が、
スーツを着てる「大人」に、頭下げられてるシーンとかも見た・笑。
たぶん、あれは、作家先生だよな。
「講談社」だ。
出版物は、マンガに限ってるわけじゃない・・・雑誌に、小説・・・ありとあらゆる媒体の企業だ。
ふつーーーーに、「大先生」が歩いているんだろうと思う。
で、
「受付」で、アポイント先を伝えて、
ビジターカードみたいなのをもらって、エレベーターで上がって行く・・・・・
仕事でも、ふつーに、最新式のオフィスビルとかに出入りはするけど、
まったく、そんな感じ。
・・・・訪問先に到着。
ふつーのオフィスビルだと、「企業」ごとに別れているところが、
ここは、「講談社」の自社ビル。
出版物ごとに部屋が分かれているってのが、なんか、面白い。
目指す部屋で名前を告げたら、担当さんが出てらっしゃった・・・
マンガの世界は、
伝統的に、
最初に電話をとった人。・・・・が、担当ってなるらしい。
担当さん。
たぶん、
たまたま、出かけてなくて、ボクの電話をとってくれただけなんだと思う。
若い・笑。
・・・・まぁ、
「マンガ編集部」って若い人しかいないんだろうけどな・・・30歳そこそこって感じに見えた。
で、
奥のミーティングスペースみたいなとこに通される。
ちっちゃい丸テーブルがいくつかあるって感じ。
別に、世間話をする必要もないので、
すぐに、原稿を渡して読んでもらう。
・・・・意外・・・でもないのか、
ちゃんと読んで頂けた。・・・・パラパラ、「流し読み」ってんじゃなく、
ちゃんと、一言一句読んで頂いてるって感じだった。・・・・これ、ちょっと、感動しちゃったよな・笑。
「シナリオセンター」
講師の方が、よっぽど流し読みだよ・笑。
担当さん、第一声。
「ずいぶん、丁寧な描き方ですね・・・」
はぁ、
一応「シナリオセンター」の学生です。
「ああ、なるほど・・・どうりで・・・・」
ボクは、「シナリオセンター」の学生だ。・・・・ってことで、シナリオの描き方・・・「ルール」は学んでいる。
そのルールに則って描いた。
しかし、
担当さんいわく、
マンガ原作とか、
持ち込み原稿は、もっと「粗い」んだそうだ。
小説タイプがあったり、
レポート形式があったり・・・・ってことだった。
・・・・そりゃ、そーだろうな。
みんながみんな、スクール通って描くってわけじゃないだろう・・・ってか、
むしろ、スクール通って描いてる方が少数派だろう。
マンガ、小説・・・・クリエイティブ、芸術みたいな世界は、
「我流」ってのが、最初だろうからな。
・・・で、本題。
・・・・いかがでしょう・・・か・・・???
答えは、簡単、明瞭だった。
「これ、主人公が何もしてませんよね??」
・・・・笑。・・・・ボクが笑っちゃった。
椅子からズリ落ちそうだった。
このブログでは、この「持ち込み原稿」は載せていない。
だから、・・・なんとも言いようがないんだけど・・・説明が難しいんだけど・・・
内容は、
少年マガジンへの応募だったんで、
中学生の「部活」をテーマにした物語だった。
で、
由緒正しい「少年漫画」って感じで、
友達や、教師の助けを借りて、主人公が成長していくって物語を描いた。・・・・つもりだった。
しかし、
プロから見ると、
「主人公が何もしていない」 笑。
いや、
主人公は「右往左往」している。
目の前の「問題」に、汗かき、涙して、ドタバタしている・・・・で、友達や、教師に助けられて乗り越えていく。・・・・つもりで描いた。
・・・・ところが、
主人公の「ドタバタ」が、
問題解決に結びついていない・・・・って言われた。
もっと、簡単に言えば、
「問題」にぶち当たり、主人公は泣いたり、わめいたり・・・・という「ドタバタ」をしてるだけ・・・
・・・で、
泣いたりわめいたりしてるところを、
友達や、教師に助けられてる。
「迷子」で困って泣いている幼児が助けられてるだけの物語になっている。
と指摘された・笑。
改めて指摘されると、
まさしく、その通りでした・笑。
「主人公が何もしていない」
主人公に「問題」をぶつけ・・・・「葛藤」をさせる・・・・そして「もがかせる」・・・・
しかし、
その「もがき」が、
なんら、「問題解決」に結び着いていない・笑。
ただ、
「泣いてるだけ」
「嘆いてるだけ」
「喚いてるだけ」
ってことらしい・笑。
これ、
「シナリオセンター」でも最初に言われた・笑。
物語は面白い・・・・
一見、面白い。
けど、主人公が何もしていない。
この課題の時にも、散々に言われた。
・・・・そっか、
これがボクの欠点か・笑。
ずいぶん、気をつけて、
直した・・・・直せたつもりでいたんだけど・・・
確かに、
改めて、自分で読んでみても、指摘の通りだった。
まったく「目からウロコ」状態だった・笑。
でも、
サーーーーーーっと、血の気が引くくらい、目の前がクリアーになった・笑。
・・・・そっか、
わかった。
今から「何」をすればいいかがわかった。
今後の課題が明確になった。
よし、
この主人公の「ドタバタ」を、
「問題解決」の「ドタバタ」へと描き直そうじゃん!!!!
まずは、そこが第一歩だ。
・・・・で、
担当さんからアドバイスをいただく、
「こういうのを描くんなら・・・・こんな作品が参考になると思います・・・・」
何冊もの、
「読むべきマンガ」を教えていただいた。
・・・・ちなみに、
「シナリオセンター」では、「観るべき映画」ってのをリストで渡される・・・それと同じで、
「読むべきマンガ」ってのを教えていただいた。
担当さんより、
どう転んでも、ボクのが年上だ・笑。
すごく丁寧にご指導いただきました。
ビルを出る。
「講談社」様。
ありがとうございました!!!
ビルに向かって一礼した。
こうして、
初めての「持ち込み」は終了したんだった。