Rusty-Words -2ページ目

僕はただ、僕のままでいたかった。



僕は誰かを愛したかった。

でも、愛の意味を知らなくて。

結局誰も愛せなかった。


僕は誰かを幸せにしたかった。

でも、幸せの意味を知らなくて。

誰も幸せに出来なかった。



やっと解ったんだ。

僕はただ、僕のままで赦される場所が欲しくて。

ずっと。ずっと探してたんだ。


(花束は可燃ゴミ。言の葉は不燃ゴミ。)

(僕の身体、心、魂の分別先は何処だろう。)


僕が愛される世界は、此処ではない何処かで

誰かに愛される僕は、僕じゃない僕で

僕を愛する世界は、此処ではない何処かで

誰かを愛する僕は、僕じゃない僕で


何時か何処かの、御伽話。


さよなら、僕が愛した世界。

さよなら、僕を愛さなかった世界。



塞がらない傷


自分が相手を想う程に
自分は相手に想われていない

それを苦痛に思うなら
それは『愛』ではない

『かなりあ』より

偽りばかりを囀る内に
正しい歌を忘れた金糸雀

早く早く
急がなければ
裏の小藪に埋けられる

象牙の舟も
銀の櫂も
月夜の海に流された

歌を忘れた金糸雀は…

思い出せねば要らぬ鳥