その青年の特徴を一言で表すと・・・風・・・あたしはそんな感じがした。全身が真っ黒で統一されていたけれど、長身とシャープな体がとてもマッチしていた。顔も雑誌などのモデルをやってそうな顔つきをしていた。まぁあたしはこの言葉が好きじゃないんだけど・・・イケメンと呼ばれる人種だ。

 イケメン・・・あたしはこの言葉は何時生まれたのだろうと考えようとしたことがあるが、全く分からなかった。そして考えたことに後悔するわけだけど・・・


 あたしはその青年を不思議に見ていると、信号がいつの間にか青色に変わっていて、たまっていた水が一気に出てくるように人々がいっせいに歩き始める。それに巻き込まれる。しかしその青年は巻き込まれず、ただ空だけを眺めていた。不思議な人だなと思いながら腕時計を見ると、バイトが始まる時間まで残りわずかとなっていた。

「ヤバッ!!」

あたしは急ぎ足で走る。もう青年のことなど忘れていた・・・

今更感はすごいありますが、新年あけましておめでとうございます。


皆様は年末年始いかがお過ごしでしたか?私は運悪く風邪になり、年末のほとんどをベットの上で過ごしました。年末するつもりだったことが・・・


まぁ今年の目標は今作ってる作品を完成させることですかね。他に書きたいものもいっぱいありますし、いろいろ書きたいと思っております。


さてさて明日は「Globe Siby」を再開する予定です。ご期待ください!!

それから数分後、扉が勢いよく開き、誰かが入ってきた。それはゼェゼェと肩で息をする麻里亞だった。もちろん格好はメイド服だ。
「まっ・・・麻里亞ちゃんお帰り・・・」
「たっ・・・ただいま・・・これ・・・」
「あっ・・・ありがとう・・・」
「スゥ・・・少し休むよ」
「うん。後は任して」
小子の言葉を聞いた麻里亞はニコッと笑顔を見せ、仕切りの向こうに消えた。どうやら血糊の存在に気付いてないようだ。
「何か・・・大変みたいですね河瀬さん」
「だな・・・しかしメイドの格好で買い出しに行くとは・・・」
「着替えるのが大変だからでは?」
「そうかもな・・・」
俺達はそんな会話をしながら数分が経った。麻里亞が仕切りから現れたのだ。どうやら元気になったようだ。
「麻里亞ちゃん大丈夫?」
「大丈夫。少し休んだからもうバッチリ!!」
「じゃあいきなりで悪いんだけど・・・このケーキをあっちの席に持っていって」
「うんっ、麻里亞に任せて!?」
麻里亞はそう言って小子からケーキをのせたトレイを取り、俺達の席に持ってきた。
「お待たせしました!カフェ・ラネ・モーゼめい・・・」
そこで麻里亞は俺達の存在に気付いた。麻里亞は少し呆然とした後、大きな声で叫ぶ。
「血糊くん、なっ何でいるの!?」
「何でと言われても・・・河瀬さんから招待を貰ったからで・・・」
「でも先に連絡とか・・・!?」
「連絡と言われましても・・・私は携帯電話を持ってないですし・・・それに・・・」
「それに?」
「少し声のボリュームを下げた方が・・・」
血糊の発言に麻里亞はハッとなり、辺りを見る。目線はメイド格好の麻里亞と、座っている血糊に集中していた。
「あっ・・・お騒がせしました・・・」
麻里亞はそう言ってペコリと謝った。その姿に俺は笑いを堪える。
「何か悪いことをしてしまいましたね・・・」
「いや血糊くんが悪くないよ・・・あっ叔父さんが悪くないよ!」
「そうですか・・・ではケーキを貰えないですか?」
「あっ・・・失礼しました」
麻里亞はそう言ってトレイに置かれたケーキ皿を血糊の前におく。それはバウンドケーキだった。血糊はフォークを使って、スポンジとクリームを取り、口に入れる。
「うんっ、美味しいですよ」
「ありがとうございます」
麻里亞はそう言ってお辞儀をする。そして周りを確認して血糊に近づき、小声で話しかける。
「マウスは?」
「いますよ。私のポケットの中に」
「来たんだ。じゃあこれはマウスに・・・」
そう言うと、俺目掛けて何かが落ちてきた。それはサクランボだった。
「ケーキ作る時に余ったものだよ」
そう言って、麻里亞は俺に見えるようにウインクをする。
「それではお楽しみください」
麻里亞はそう言って奥へと消えてしまった。
「不思議な感じですね・・・」
「まぁあんな麻里亞は滅多なことじゃ見れないだろうな・・・」
「そうですね・・・」
血糊はそう言って窓の風景を見る。俺も同じように見てみる。季節は秋の終わりを迎えようとしていた・・・



おわり・・・

次の話へ続く・・・