pontaの街場放浪記 -4ページ目

pontaの街場放浪記

さすらいの街場詩人pontaのライフスタイル備忘録です。
2012年に広島のリージョナル情報誌『旬遊 HIROSHIMA』のWebページでコラムを連載しました。その過去ログもこちらへ転載しています。

しばらくブログを書かない間に、色々と素材が貯まっていたので、少しずつ発表しようと思います。

昨年の今頃、広島の海の見える杜美術館で行われたミュシャ展の特別企画で、ミュシャ研究者の千足伸行成城大学名誉教授のギャラリートークがあった。

今回のブログでは、その時の模様を書きたいと思う。

ミュシャといえば、フランスを代表する女優サラ・ベルナールを描いた『ジスモンダ』が有名だが、他の絵画も素晴らしかった。

千足先生のギャラリートークと相まって、ミュシャの芸術世界を思う存分堪能できた。


ギャラリートークの後は、海の見える杜美術館に併設されたフランス料理店「SEIHO OMBRAGE」へ。

千足先生のミュシャに関するトークを聞きながら、小川哲男シェフの美味しいお料理を頂くという、なんとも贅沢な企画である。

seiho玄関

緑に囲まれ、空間を広々と使っているので、ゆとりを感じることができる店内だ。


seihoバーカウンター


テーブルセッティングも素敵。

テーブルセッティング


千足先生の素敵なトークの後で、ミュシャもパリで愛したシャンパーニュ、モエ・エ・シャンドン・ブリュット・アンペリアルで乾杯。

アミューズは、<モラヴィアへの愛>と題されたお料理。

「"クネドリーキ"とフォアグラのムースリーヌ カシスを添えて」だ。

クネドリーキ

クネドリーキとは、ミュシャの故郷であるチェコの郷土料理で、小麦粉を練って火を通したものだ。

小川シェフは、チェコの郷土料理をアレンジし、ミュシャ好みの正統派フランス料理に仕上げた。


続いては魚介類を用いた美しい前菜。

<女神たちのダンス>と題された、「マンダリン、バニラ風味ゼリー金箔でシュミゼしたサラダ"ブロンド"」だ。

サラダ

小川シェフは、かつて東京「ジョン・カナヤ西洋膳所麻布」にて、"ムッシュ"坂井宏行シェフの片腕として活躍した凄腕だ。

「ジョン・カナヤ西洋膳所麻布」といえば、日光金谷ホテル創業者の長男・ジョン金谷鮮治氏がオーナーだった、いまはなき名店だ。
ジョン金谷鮮治氏は、初代シェフの坂井氏に和と洋が融合した料理の開発を指示し、坂井氏は京都の割烹で日本料理を学んだりしたという。

芸術的ともいえる盛り付けは、「料理界のドラクロワ」とも言われた坂井氏の片腕だった小川シェフの独壇場といえるだろう。


続いては、<サラ・ベルナールへ>と題されたスープの登場だ。


コンソメ・ジスモンダ


「コンソメ・ジスモンダ」と題された通り、スープのカップの下にナツメヤシの葉が敷かれている。

また、スープの実はデーツ(ナツメヤシの種子)が用いられている。

言うまでもなく、ミュシャの代表作『ジスモンダ』で、サラ・ベルナールが手にしているのが、ナツメヤシの葉である。

それはともかく、小川シェフのコンソメが、とんでもなく旨かった!!!

小川シェフのお料理は薄味との噂で、「味がない」と言う話も聞いたことがあり、正直心配もあった。

僕の舌にも確かに薄味だと感じられたが、「味がない」とは全く感じられず、美味しく頂くことができた。

フランスの郊外のオーベルジュのような贅沢な空間、オールドファッションドなフランス料理をベースにした独自のお料理、そして"ムッシュ"坂井譲りの絵画的な盛り付け。

次回のブログでは、そんな小川シェフが奏でる見事なメインディッシュをご紹介したい。


(次回に続く)
先日、ル・ココにて浅田さんの絶品メニューを堪能(^o^)

今回は、肉なしのコースをお願いした。

いや~、肉がなくてもすべて美味しかった!

なかでも白眉はイサキのポワレ。

素材は上質、火入れは完璧。

身はジューシーで申し分なし(^o^)

付け合わせのホワイトアスパラガスは季節の美味。

カシスのソースと卵とヴィネガーのムースリーヌソースとの調和も素晴らしかった!

優しく火を通したオマール、というお料理のエロティックなことも、この上なかった!





いや~、まんぞくまんぞく~♪
RMのミレジメのシャンパーニュを堪能~♪
アンリ・ビリオ。久しぶりに頂いた。
ピノ・ノワール主体で、コクのある味わい。
某シャンパーニュ紹介書籍で「教会の鐘が鳴るような」と形容されていたのも、頷ける。
美味しかった(^o^)