PARTYが始まるよ8 | Commentarii de AKB Ameba版

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 午後4時50分秋葉着。

 今はもう幻となってしまった最前列で「Only today」に号泣して以来はじめてのシアターだ。
 8階に上がると、エントランス前にはものものしいゲート型のメタルディテクターが鎮座ましましている。その前に並ぶお賽銭箱。

 4つ並んだ箱には、よく見ると見慣れない名前が書かれている。その代わり僕をここに導いてくれた光宗大明神の御神名を見ることはもうできない
 そうか、リニューアルしたんだね。

お賽銭箱


 別にTeamごとの箱ってわけではないみたいだが、あっちこっちれなっちのサインをめっけて吉例通りお賽銭を投入。
 ちなみに金額は1300円。そのココロはチケ代1800円と合わせて計3100円也。正規Teamのチケ代と同額。たとえ運営が「研究生以下」と値踏みしても、いやしくも「Team」を名乗るからには正規Teamと同じ金額を払うのが礼儀ってもの。

 お兄さんにアピールして、11枚めのステッカーをゲット。そのうち一枚はキャン待ち干されロビ観の時の1枚だから、シアターへの入場は今日でちょうど10回目。おお、十分の一VIPじゃん。

 抽選は七巡とまずまず。入場すると椅子席はまだたくさん残っていたが、ためらわずに立ち見中央最前へ。
 目の前には遮るものの無い開けた視界。うわあ、何て広々とした景色なんだろう。何だか世界は全て俺のモノって感じじゃんこれ。座りの最前もよかったけど、ここもいいねえ。

 にやけながら待つことしばし。
 ウエストミンスターのベルが響き、はじまったのは紛う事なき「PARTY」。

  PARTY!/すべてを忘れて!

 はい。
 「すべて」では無いにせよ、普段自分を縛っているものを忘れられた時間でした。
 歌い、踊り、跳ね、しゃべる彼女たちを見ていると、自分の中のしおたれた部分が潤っていくのが判るようでした。「元気をもらった」って表現はあんま好きじゃ無いんですけど、そういうことってホントにあるんだなあ。

 声も出したよ。これまでの9回の公演、どちらかというと僕は静かにしてる方が多かったのだけれど、この日は違った。MCに大仰な返事をしたり、憶えたての名前をコールしたり。

 観覧場所がよかったというのは大きいのだけど、それに加えてシアター全体の雰囲気がとてもよかった。何というかインティメントで、シアターのみんなでひよっこを支えてやろうという気分が充満していた。だってほとんどの子が秋葉のシアター初舞台で、みんな「アイドル未満」なんだもの。
 メンバーもそういうお客の意思を感じるのか、最初ガチガチだった子もだんだんと笑みがこぼれるようになったようだった。

 あ、これって古参の人の言う、AKBの最初の頃と似てるのかな?
 ひょっとして僕の幸福感って、それの疑似体験?

 そんな夢想にひたる僕を現実に引き戻したのが、ダブルアンコールで披露された「恋するフォーチュンクッキー2」なる替え歌。
 要するにCMソング。
 方言が楽しい曲なんだけどさ、あからさまな宣伝文句を聞いていると、Team 8が宣伝企画前提の、まことに華奢な存在なんだ、ってことを否が応でも思い出してしまう。
 タニマチが企画に乗っからなかったら、この子たちはここには立てなかったんだからそれはしゃあないっちゃしゃあないんだけどさ、シアターで商品名を連呼されるとちょっとねえ。

 ウソウソ。ヲタはみーんな大好きですよ、充電プリウス。今度3台くらい買いますからね、Team 8から手を引かないでね、トヨタさん。

 最初は全く誰が誰だか分からない状態だったのだけど、県名とリンクするシステムは記銘力が減退しているオジサンには親切ですね。名前は覚えられなくても県名なら頭に入るもの。
 「お色気担当のおねえさんは三重県ね」とか。
 そうそう、全員がちゃんと自己紹介でひとネタやってて偉かった。まだ恥ずかしそうだけどさ。

 横道侑里(静岡県)
 「PARTY」から視線を奪われた。誰だありゃ。動きが他の子たちと全然違うぞ。
 子羊の群れに紛れ込んだ子鹿みたいに跳ね回ってる。身体はちっちゃいんだけど、大きなフリでカバーしていてる。
 「時間のない国へ」と、みんな顔をこちらに向けたままで天を指さすんだけど、この子だけはホントに天を向いていた。そこにそれがある、かのように。思わず僕も指さす先を見ちゃったぞ。
 ああ、これは「公演モンスター」西野と出会った時と同じだ。あの時西野が見上げた先に、確かに青空と向日葵が見えた。
 「DMT」「毒リンゴ」だと後列端っこでよく見えなかったんだけど、それでもポニテの舞い上がりかたが尋常じゃないので存在がわかる。お、都築りかちゅうの時もそうだったっけ。
 ユニットでは「スカひら」で大島ポジ、「星の温度」では川崎ポジ(かな。この曲の分担について僕はちょっと自信ない)。どちらもきちんと表現しようとしていた。特に「星の温度」。この曲の難しさは、前にも書いたけど、「静と動」「冷と熱」のコントラストの表現にある。そういう「歌の心」を、横道はわかって表現しようとしていたように、私には見えた(←カギさん風に言ってみました)。それがねえ、栄でやった8月5日の公演じゃあんまりできてないのよ。今見てみたんだけど。だからちょっとの間に進歩してるの。この子。
 本領発揮はアンコール後のメドレー。「言い訳Maybe」じゃあっちゃんポジ、「恋するフォーチュンクッキー2」では指原ポジとどっちもセンター。表情も多彩でいい動きだ。よく見てると、随所にいろいろ仕掛けている。
 「恋チュン」では、サビで腰を振りながらターンをするフリがあるのだが、身体を捻りながらなかなか顔はついていかない。ギリギリまで正面を向いてそこからクルリと回る。じらしてじらしてじらしてすっとターン。この緩急がいい。
 この人の「RESET」とか「手つな」とかを是非見てみたいなあ。

 ああ、まだ書ききれないや。