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雑文と音楽

思いつきの散文や好きな音楽を

 

 

 3学期が始まった。

 外は寒いが、昼休みになればグラウンドで軽い運動をする者もいれば、部室にこもる者など様々だ。

 優斗は、2階の教室前にあるベランダに出て仲間といつものように談笑していた。

 すると、突然、階上で女子の歓声がした。思わず3階を見上げると、数人の女子が柵から脚を出して騒いでいたのである。

 スカートから太腿が露わになっている。え?と眼を疑いながらもその奥が見えないかと思わず凝視してしまう。そう思ったのは一瞬で、そのまま見ていると覗いていると思われるのですぐに目をそらしたのだった。

「優斗、見えたろ?」

 案の定、橋口がからかってきた。

「見えなかったよ」

 優斗が慌てて応えると橋口が突っ込む。

「見えないって、何が?」

「いや、パンツだろ?」

「パンツだなんて言ってねえよ。おまえ、パンツ見ようとしてたのか?」

 橋口がそう言って笑う。

(鬱陶しいやつだ)

 優斗は苦笑いする。

 

 冬の体育の時間は、柔道が多い。武道場の畳は冷たくて、裸足の足が痛くなるほどである。

 一年生時に受け身やある程度の技を教わっているので、今は専ら“乱取り”になる。教師もその方が楽なのだ。

 優斗の相手はいつもガタイが良い奴で、力もあって、優斗は投げられてばかりいた。おかげで、受け身だけは上手になっていた。

 その日も丁度投げられた後だった。少しは手加減しろよと思いながら乱取りの手を休め、扉の隙間から外気を吸おうと外を見たときだった。

 武道場は、新校舎から一旦外廊下に出る必要があって、たまたま新校舎から出てきた女子がいた。その瞬間、スカートが風にめくられパンツがもろに見えてしまったのである。

 「きゃっ」とスカートを抑えた子は隣のクラスの女子だった。それにしても、なぜ、授業中にこんなところを歩いているんだろうと思ったがそんなことはどうでもよい。偶然とはいえ、いいタイミングだったなと感心したのだった。

 

 5時間目は教師の都合で「自習」になった。真面目に勉強している者もいれば、マンガ本を読んでいる者もいたりするが、とにかく珍しく静かであった。

 すると、突然、後ろのドアがガラガラと音を立てたので、皆、振り返ってドアの方を見た。

 優斗も同じように振り返ると、優斗と同じ列の一番後ろの席の女子が振り返る際に大きく脚を広げたので、パンツが見えてしまったのである。

 もろ見えじゃねえかと優斗は驚いた。あえて見てくれとばかりに股を大胆に広げているのである。優斗はせっかくだからとじっくり眺めていたかったが、振り返った者は優斗だけではない。ほかの連中にもパンツは見えているはずだ。そう思って、すぐに前を向き直ったのである。

 それにしても、あの足の広げ方は半端ない。故意としか思えないのである。でも、なんでもいいからラッキーだったということにしようと思っていると、隣の女子の視線を感じた。ずっと、優斗の表情を窺っていたのである。

 まずい。

 きっと、にやけていたに違いない。優斗は、急に顔を引き締めると教科書に眼を戻したのだった。

 

 その日は、帰る頃、小雨が降りだした。

 傘をさして自転車にまたがるといつもの道を家に向かって走り出した。狭い生活道路を少し走ったところで、反対側から自転車に乗った高校生くらいの女子がやってきた。

 すると、また風が吹いてきてその子のスカートが全面的にめくれあがってしまったのである。右手には傘、左手はハンドルを握っているので、めくれたスカートを抑えることができないでいた。

 自転車を降りようかどうしようかと迷っている様子だったがその間に優斗はしっかりと拝ませてもらった。

 

 家に帰ったあとも、それぞれのパンツが脳裏に焼き付いていて離れない。

(今日は、なんて日だ。こんなラッキーなことが続いていいのか)

 優斗は、悶々とした夜を過ごすことになった。気がつけば自分のパンツに手を入れていた。

 

 

 

 

 

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 さて、本日取り上げるアルバムは、JANIS IANの『STARS』(1974年)である。

 


 私がジャニスを好きになったのは、過去にも散りあげたアルバム『BETWEEN THE LINES』(1975年)を聴いてからである。

今回取り上げるアルバムは、その前作にあたる。

 

 14歳の時に書いた曲「Society's Child」で一躍有名になったジャニスがその後、結婚と離婚を経験したあとに発表した作品がこの『STARS』である。

 

 冒頭のアルバム・タイトル曲「Stars」は、7分9秒の長尺であるが、自ら経験した栄光と挫折、たゆまぬ努力とそれに裏打ちされた自信、前に進もうとする姿勢みたいなものを淡々と歌っている気がする。

 この曲をレコーディングしたときは、まだ新たなレコード会社と契約する前だったとのことである。

 

 ハイライトは、何といっても「Jesse」であろう。ロバータ・フラックのカヴァーがヒットしたことでジャニス自身が注目されるようになったという逸話もあるが、オリジナルも実に味わい深い。

 

 他にも「The Man You Are In Me」や「Dance With Me」、「Without You」など、魅力ある楽曲はジャニスのソング・ライターとしての感性を感させる。

 

Peter Cunningham Stars - YouTube




Jesse - YouTube