Column229.労災自殺、徹底した労働時間管理が必要だ。 | 打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

テレビ局ディレクター、アナウンサー、国家資格予備校講師、W杯ボランティア、本書き、日雇派遣、不動産飛込営業、コールセンターマネージャ、ITベンチャー人事総務課長という多彩な経験から多角的な独自視点で、今起きているニュースの深層を、徹底的に好き勝手に斬ります。

大手広告代理店、電通の社員が、
過労に耐えられず自殺に追い込まれた。
これが過労死だと労災認定された。


厚生労働省は、この一件で徹底追及する構えを見せている。


安倍政権も、働き方改革の一環として長時間労働の是正、
同一賃金・同一労働を政策の目玉に据えているが、
経団連・連合の労使双方が消極的で、なかなか進まない。


労使双方が反対なのは首をかしげるが、
(理由を説明するのは次に譲りたい)
厚生労働省は、徹底的に追及することで、
全国の企業への警鐘とするだろう。


もしかしたら、今回の一軒で逮捕者が出るかもしれない。


しかしこの件が特殊ではなく、全国で日常的に起きている。
労働基準監督官の数から、全国の企業を取り締まるには、到底無理だ。


であれば、社労士である筆者が書くと我田引水におもわれるので、
気が引けるが、ほかに思いつかないので提案させていただく。


監督官が回り切れないところは、社会保険労務士が、
タレコミのあった企業に、予備調査に入り、
結果を見て監督官本来の臨検・是正勧告を出すのだ。


実は、労働保険・社会保険の適用逃れの摘発が追いつかないことから、
厚生労働省が、加入督促前段階の、加入の勧奨訪問を、
全国の社会保険労務士会に依頼している。


筆者も、その活動に参加したことがある。

ただ、今の社労士資格に、予備でも調査権限を持たせるほどの
知識や経験は求められていない。


なので、社労士の中でも、一定の知識・経験を持ったものに限定して、
それを行わせるのだ。


社労士に限らずともよい。
社労士登録できる弁護士資格有資格者も対象に入れる。
法科大学院卒業者でもよいだろう。


とにかく、厚生労働者が常に目を光らせている、と思わせ、
ブラック企業が、ブラックなことをさせにくくするのだ。


働く人が幸せでなければ、仕事効率など上がらない。
仕事効率が上がらなければ、企業の収益が下がる。
収益はそのまま業績に直結する。


それに気づいている経営者は、驚くほど少ない。
まだまだ昭和の「お付き合い残業」が美徳となっている会社が多い。


電通はまさにそのような職場であると、
20年前から聞き及んでいる。
今回のことで、全然改善されていなかったのだ。


お付き合い残業が美徳とされていたのは、
今のような高度情報化社会ではなく、
書類を直に届ける必要があるなど、

その体をある程度休める時間も、
きちっと勤務時間に入っていたからだ。


というのはちょっと言い過ぎかもしれないが、
少なくとも、今ほど仕事のスピードが
速くなかったのは事実である。


諸外国で、経済成長を続けられている先進国は、
徹底した労働時間管理の貢献が大きい。
検定がドイツだ。週休3日も当たり前だという。


我が国も、仕事の量から質への転換を図らなければ、
またこのようなことが起きてしまう。


それには経営者のみならず、労働者にも、
意識の変換が求められる。


ブラック企業は、変わらない労働者意識に付け込むのだから。