Column126.与野党ともに、大局観を。 | 打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

テレビ局ディレクター、アナウンサー、国家資格予備校講師、W杯ボランティア、本書き、日雇派遣、不動産飛込営業、コールセンターマネージャ、ITベンチャー人事総務課長という多彩な経験から多角的な独自視点で、今起きているニュースの深層を、徹底的に好き勝手に斬ります。

今週は、先週に引き続き、政治とカネの話です。



小渕・松島両大臣の辞任ショックも冷めやらぬ中、
片山さつき・参院外交防衛員会委員長が、
政府側の答弁メモを手元に置きながら、
議事を進めていたことが発覚した。



小渕氏の後任、宮澤経済産業大臣にも、
風俗店に支出があったことが判明した。



宮澤氏の場合は、支出自体適正に行われており、
手続上、法に抵触することはないという。



とはいえ、本当に政治活動だったのか、
という疑問は残る。
もっとも、これで大臣辞任とまではいかないだろう。



実際、風俗店を舞台にして、周りを煙に巻いて、
重要な打ち合わせをすることは多々あるからだ。
(であれば、領収証は出さないのだが・・・)



野党側は、それをも追及する姿勢を
一時見せたが、正直、それには値しない。
なぜなら、法的には何らの問題もないからだ。



小渕氏にも、説明責任が足りない、として、
重要法案の審議を拒否している。



一方片山氏は、公平な議事を進めるために、
最も重い責任を負っているのに、
それを根底から覆すような行動が、
身内の自民党からも辞任論が出たほどだ。



しかし、辞任ドミノを恐れた安倍政権は、
片山氏の辞任を阻止した。



両大臣辞任がなければ、それはなかった。
公平性から、大きな疑問を持たざるを得ない。
むしろ、阻止=保身とみられたことで、
大きなマイナスになるのではないか。



こで、与野党両サイドに見られるのは、
如何に自分たちに有利にするか、
そのために、目先のことにしか目がいかず、
結果不利になっている、ということだ。



野党側は、小渕のへの追及はきちっとするとして、
重要法案の審議は応じるべきだろう。
その中で追求もできないことはない。



労働者だけでなく日本の大会社の自滅にもなりかねない
労働者派遣法の改悪はともかく、他の重要法案は、
緊急に処理しなければならないものがいくつかある。



国民の望む形での審議に応否を決めるべきで、
自分たちの存在感のためだけに動いてはならない。
結果、良くない存在感がでてきてしまう。



官邸サイドも、辞任ドミノを恐れて及び腰になっているのは、
逆に、ふらついている印象を与えかねない。
おかしいものはおかしいと処断する、それこそ、
これまで安倍政権が見せてきた強い指導力ではないか。



週末になって、両サイドとも動きがおとなしく、
腰砕け、という印象を否めないが、
12月には、消費税率アップをするかどうかの
判断時期が待っている。



それまでの約1カ月半、疑惑を解明し、
健全な議論を積み重ねていくことが、
国民のためになり、結果自分たちの存在感が、
良い印象として、国民に映るだろう。



今こそ与野党は、大局観をもって、
国会に臨んでいただきたい。



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