今週は、先日公示された参院選について取り上げます。
当初、出先から、モバイル機器を使って投稿しておlり読みづら買ったかもしれませんが、
修正いたしました。
文章の内容も、微妙に変えています。
(本文の趣旨は全く変えていませんが、最後の問いかけは、一部変変更ました。)
各種世論調査だと、自民公明の与党が、非改選議席と合わせ、
過半数どころか、全ての委員会の議長且つ委員の過半数を占めることのできる
絶対安定多数をも確保する勢いだという。
マスコミでは、ねじれ解消が焦点、というが、
それは、ねじれ国会が悪という前提に立っての発言である。
果たして、ねじれは悪なのか?
アメリカなど外国では、野党の方が議席数の方が多くなる結果の方が多い。
大統領制の国の中には、上下両院とも野党が多数派を占める場合もあるくらいだ。
その方が、政権の暴走を止められるという判断を、国民が下すからである。
大きな問題では与野党強調して、国家の危機を救うことさえある。
我が国でも、1998年の参院選で、野党民主党が躍進し、政局の主導を握った。
その当時は、アジアの金融危機が、我が国にも波及する恐れがあった時期であった。
民主党の当時の菅代表は、それを政局にして小渕政権を追い込むこともできた。
あまり知られていないが、日本に金融危機が発生したら、
1920年代以来の世界大恐慌の再来が、
実は世界中で恐れられており、菅代表の対応が注目されていた。
当時の自由党小沢党首は、政局にすべき、と菅氏に迫ったが、世界恐慌を阻止すべく、
党内の若手経済政策通に、自民党と、金融危機阻止に向けて動くよう指示し、
民主党発案の金融再生法案を小渕首相に丸呑みさせ、危機を阻止した。
そして2年後の総選挙で大躍進した。
あまり知られていないが、その時のこともあり、
菅氏の、世界での評価は、今もなお、決して低くない。
アメリカでは、今の安倍政権の暴走の恐れの方がよっぽど警戒されている。
このように、野党が与党と同じ位の責任感を持てば、ねじれ国会は
国民のために、健全に機能するのである。
ではなぜ、ねじれ解消が焦点になってしまうのか。
それは、9年前に自由党から民主党に合流し、
その2年後、民主党の代表になった小沢氏が、
ねじれの状況で、徹底的に与党に対抗する戦術
=何かあれば政局にするをとったからである。
そう、9年前に、菅代表に政局にすることをすすめた小沢氏が、
その望んだ状態の政局を、自ら作り出し、それを続けた。
それから、自民党の野党時代も含め、先月末の安倍内閣問責決議案可決まで、
多数野党の政局作りがずっと続いてきて、
肝心の法案が審議すらできない状況が常態化してしまったからである。
本来、参院の健全化の一番に担うべき、第一党の民主党が、
最初は問責に反対だったのに、土壇場で賛成してしまった。
その顛末は、先週の小欄で書いたとおりである。
これでは、ねじれは悪と言われても仕方ない。
しかし、この参院選を最後に、衆議院の解散がなければ、
3年後の参院選まで補選がおきないかぎり国政選挙はない。
つまり、今回の結果が、3年間は続く可能性が高い、ということである。
それを考えれば、民主党は、いくら自民党側にも
議長不信任案提出という不毛なことをした責任の一端はあるとはいえ、
第一党の矜恃として、98年のような対応をとって、
国民の信頼を取り戻すべきではなかったか。
民主党は、せっかくの汚名返上のチャンスを、自らつぶしただけでなく、
さらに汚名を自ら背負い込んだのである。
先にも書いたとおり、世論調査では、自民公明が絶対安定多数を伺う勢いである。
与党に対するチェック機能が、働かなくなっても、今の野党に信頼がおけない、と、
国民が判断しているということになっている。
もっとも、維新の会とみんなの党との票の食い合いも影響しているので、
自民公明の支持が圧倒的に強い、というわけではない。
自民も、公明の支持がなければ、1人区を中心に、当選確実見込みが大幅に減る。
だからこそ、3年間の政治の方向を決める選挙として、
野党は、与党以上に、自覚と責任感を持って、有権者に訴えていただきたい。
今度の参院選、皆さんは、どうされますか?
「当然行くにきまってるだろ。」失礼しました。
「どうせ結果は分かっているから。」と放棄しますか。
「自分の票をしに票にしたくないから、不本意だけど当選しそうな候補」に入れますか?
その前に、「投票しますか?」
今回、小欄での投票呼びかけは、前回までと違い、しておりません。
上記の様に、問いかけにとどめています。
なぜなら、先の総選挙の時に、小欄書いた通り、
一歩引いて見てみたいと考えてからです。
ネット選挙の法律も怖いので、というのは、もちろんウソです笑