Column38.舐められた中国、脅された米国、無視された日本。 | 打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

テレビ局ディレクター、アナウンサー、国家資格予備校講師、W杯ボランティア、本書き、日雇派遣、不動産飛込営業、コールセンターマネージャ、ITベンチャー人事総務課長という多彩な経験から多角的な独自視点で、今起きているニュースの深層を、徹底的に好き勝手に斬ります。

今週も、予定変更してお送りします。




北朝鮮が、今週、国際社会の声を無視して、核実験を強行した。

それに対して、国連の安全保障理事会がすぐに会合を開くなど、
反応は早かったが、有効な手立ては、残念ながら取れていない。



まず、アメリカだが、ミサイルの成功とあいまって、
アメリカ本土が、北朝鮮の核ミサイルの
射程にはいることが、現実のものとなった。



北朝鮮の意図は、かねてより、アメリカを、
自分との二国間交渉に引きずり出し、
アメリカに、自国の体制を保障することだ。



そのために、力をもって対等に渡るため、
核ミサイルの開発を続けてきた。



指導者が代わっても、その方針に
変わりはないことが、明らかになった。



アメリカは、これで交渉に応ずれば、
脅しに屈したことになるし、応じなければ、
また、北朝鮮の好き放題されてしまう。



いずれにせよ、何らかの北朝鮮の要求に
答えなければならない状況に陥った。



北朝鮮とって、ある意味頼みの綱がアメリカであるということは、

友好国で後ろ盾なはずの中国を、あてにしていないということである。



中国も、今回の実験を避難し、楊外相が、
駐中国大使を直接呼び出すという異例の形で抗議した。



その中国は、言葉では避難しつつも、物的な制裁はできないでいる。



もし、北朝鮮の体制が崩壊し、避難民が大量に生まれたら、
中国に流入することが確実だからだ。
中国に混乱が及ぶことは、何としても避けたい。



それを見透かして、北朝鮮は、中国の声を、
あからさまに無視して、今回の実験に踏み切った。



しかも、先週指摘したように、中国は、
今、半年間をかけた政権交代期にある。

さらに、旧正月のこの時期での発射である。
中国を舐めてかかっている。



北朝鮮に、一番強硬に出てる日本は、ついに、

朝鮮総連の幹部の再入国禁止も視野に入れ始めたが、
そうなることはわかっていての実験である。
もはや、日本の存在など、無視しているかのようだ。



こうなったら、アメリカは、いっそのこと、
「一定の条件を満たしたら体制 どころか国家として認めてやる。」
として、完全民主化、核の放棄、政治犯の釈放
その他北朝鮮が認めがたいことを要求する。



さらに、中国を納得させるため、混乱が収まるまで、
中国を含めた国連軍の駐留を認めさせる。
でなければ、中国と一緒に領内に攻め入るぞ、と。

脅しには、脅しで返す以外ない。



または、オバマ大統領が、訪朝して合意文書を、

金正恩第一書記に突きつけて帰ってくることも考えられる。
「署名したらアメリカにもってこい、大歓迎で迎える」と。



中国を取り入れるためには、
これ以上舐められたらたまらないだろう、ともちかけ、
懸念の難民流入を国内で食いとどめる策を、

ともに考えて準備をする。



日本は、韓国とともに、それに対して惜しみない援助を行う。
拉致問題の解決にもつながるはずだ。



それまでは、制裁をもっと強化し、再入国禁止を、
幹部だけでなく、在日朝鮮人全員に広げる。
財産も完全私有を除き、差し押さえる。
それによる被害は、国内できちっと保証する。



在日朝鮮人の中には、北朝鮮の体制に嫌気さして、
日本国籍を取得する人が増えているという。
統計をみると、確かに在日朝鮮人は一貫して減っている。
日本国籍の取得も、積極的に支援すべきであろう。



筆者は、兼ねてより、今すぐにでも自衛隊を北朝鮮に送って、
拉致された日本人を取り戻すべきだと主張している。
拉致はテロ、テロは戦争だからだ。



国民を守るのも自衛である。その国民が危機の只中にいるのである。
個別自衛権なのだから、憲法上何も問題ない。



これを強硬という方がいるが、何が強硬か?
国民の生命を守るのは国家の最低限の責務である。
その生命が危機にさらされているのである。



実際自衛隊を送る前に、アメリカや中国、
ロシアや韓国が説得に入るだろうが、
説得するには、北朝鮮に何らかの行動を迫らざるを得ない。



その各国、特に中国を動かすには、
北朝鮮が核を持つなら日本も持つぞ!、と
核保有をちらつかせても良いのではないか。



そしたら、中国も焦って北朝鮮を抑えにかかるだろう。
(筆者は、日本が核を持つことに、現状では反対である。
ただし、議論までは否定しない。)



アメリカも、そのような機運が高まる前に、
オバマ大統領が、安倍首相に、
「日本はアメリカの核の傘の中にいる。」と言ってきた。



日本はアメリカが守る、と言ったわけだが、
言外に、日本には核を持たせない、という意思でもある。
アメリカも、中国同様、日本に核を持たれたら困るのだ。



そこをついて、拉致・核の問題を一挙に解決に持っていく、
それができるのは、日本だけである。



いずれにせよ、これまでのやり方ではもう限界が来ている。
日米中韓にロシアも加えて、連携を取り、
力で主張する相手には、力で抑えつけることを、
本気で考えなければならない時期に来ている。




今週もお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんは、いかがお考えですか。