Complications -saya's world- -4ページ目
私が我家に望むもの
分別のある一人の連合い
本の間を歩き回る猫
この愛しい友人
彼等なしではどんな季節も
過ごせない
<猫>

花は毎年 春が来れば新鮮に咲き続ける
私は季節を追いかけながら
描いてみる けれども
花のように いつまでも新鮮では
いられない

可愛らしい郊外電車の沿線には
楽しげな白い家々があった
散歩を誘う小径があった
乗り降りもなく 誰もいない
三月の空の下 雲は速力を落とす
一瞬の運命論を
私は梅の匂いに置き換えた
可愛らしいこの地域は
春以外は立入禁止なのだ
<春の香り>

あの空の波の音が聞える辺りに
何かとんでもない落し物を
私はしてきてしまったらしい
透明な過去の駅で
遺失物係の前に立った時
私の心は悲しみに暮れてしまった
<悲しみ>

花を超えて 白い雲が
雲を超えて 深い空が
花を超え 雲を超え 空を超え
私はいつまでも登って行ける
春の一時 私は神様と
しめやかに語り合った
<春の囁き>

体調不良 その他 諸事情のため
暫くブログをお休みします
また会える日まで お元気で
お過ごしください。。。

一筋の草に 風のように縋りたい
か細い蜘蛛の糸に 木の葉のように繋りたい
蜻蛉の薄い羽に 光のように入りたい
風や光 木の葉になりたい
私は心虚しく 今日も独り囁くのだ
<儚きもの>

寂しさを消すことは途方もなく難しい
恐怖や不安を消すことは 不可能に限りなく近い
偽りであるか 真実であるかよりも 温良さが基準
そこには誰もいない 知っている
ただの幻影であり 空想であることも
恐怖や不安はいつも私の側にいる
どうにもならないことも知っている
自分の愚かさも 醜さも 汚さも
充分 踏まえている だが
自分の中で 納得出来ない自分がいる
これから何処へ進んで行くのだろうか...

波は寄せ 波は返し
古びた石垣を舐め 愛や憎悪や悪徳
その鬱積の暗い入り江に
波はここから内海に続き
遥かの遠い外洋から続き
波は涯知らぬ外洋に戻り
雪や霙や晴天の日も
億万年の歳月の疲れもなく
世の歴史を見つめ 振動を繰り返す

誰が心の痛みを顔に表しているだろうか
一筋の涙の跡もなく悲しみの証もない
哀惜の気持ちは薄れて行くのか
悲嘆の想いは消えて行くのか
尽きることのない悔やみも亡んで行くのか
いや その深い関わりは変わらないが
人間の不可解な体に沁み込んで
歳月と共に涙が涸れてしまったのだ
深沈とした悔恨が 胸中から今も消える事はない
私は心の底から笑う事はもうないだろう


