私が我家に望むもの

 分別のある一人の連合い

 本の間を歩き回る猫

 この愛しい友人

 彼等なしではどんな季節も

 過ごせない



                             <猫>

沙耶の世界   -saya’s world-
 花は毎年 春が来れば新鮮に咲き続ける

 私は季節を追いかけながら

 描いてみる けれども

 花のように いつまでも新鮮では

 いられない


沙耶の世界   -saya’s world-
 可愛らしい郊外電車の沿線には

 楽しげな白い家々があった

 散歩を誘う小径があった

 乗り降りもなく 誰もいない 

 三月の空の下 雲は速力を落とす

 一瞬の運命論を

 私は梅の匂いに置き換えた

 可愛らしいこの地域は

 春以外は立入禁止なのだ


                             <春の香り>

沙耶の世界   -saya’s world-
 あの空の波の音が聞える辺りに

 何かとんでもない落し物を

 私はしてきてしまったらしい

 透明な過去の駅で

 遺失物係の前に立った時

 私の心は悲しみに暮れてしまった



                        <悲しみ>

沙耶の世界   -saya’s world-
 花を超えて 白い雲が

 雲を超えて 深い空が

 花を超え 雲を超え 空を超え

 私はいつまでも登って行ける

 春の一時 私は神様と

 しめやかに語り合った



                     <春の囁き>

沙耶の世界   -saya’s world-
体調不良 その他 諸事情のため
暫くブログをお休みします
また会える日まで お元気で
お過ごしください。。。

Hot Comments
 一筋の草に 風のように縋りたい
               
 か細い蜘蛛の糸に 木の葉のように繋りたい
               
 蜻蛉の薄い羽に 光のように入りたい
              
 風や光 木の葉になりたい

 私は心虚しく 今日も独り囁くのだ



                            <儚きもの>

沙耶の世界   -saya’s world-
 寂しさを消すことは途方もなく難しい

 恐怖や不安を消すことは 不可能に限りなく近い

 偽りであるか 真実であるかよりも 温良さが基準

 そこには誰もいない 知っている 
  
 ただの幻影であり 空想であることも

 恐怖や不安はいつも私の側にいる 

 どうにもならないことも知っている

 自分の愚かさも 醜さも 汚さも 

 充分 踏まえている だが

 自分の中で 納得出来ない自分がいる 

 これから何処へ進んで行くのだろうか...

沙耶の世界   -saya’s world-
 波は寄せ 波は返し

 古びた石垣を舐め 愛や憎悪や悪徳
                      
 その鬱積の暗い入り江に
                      
 波はここから内海に続き
                      
 遥かの遠い外洋から続き
                      
 波は涯知らぬ外洋に戻り
                      
 雪や霙や晴天の日も
                      
 億万年の歳月の疲れもなく

 世の歴史を見つめ 振動を繰り返す

沙耶の世界   -saya’s world-
 誰が心の痛みを顔に表しているだろうか
                      
 一筋の涙の跡もなく悲しみの証もない
                       
 哀惜の気持ちは薄れて行くのか
                    
 悲嘆の想いは消えて行くのか

 尽きることのない悔やみも亡んで行くのか
                      
 いや その深い関わりは変わらないが
                      
 人間の不可解な体に沁み込んで
                    
 歳月と共に涙が涸れてしまったのだ

 深沈とした悔恨が 胸中から今も消える事はない

 私は心の底から笑う事はもうないだろう


沙耶の世界   -saya’s world-