明日、「ARSION THE FINAL」〜卒業式〜
僕にとってもアルシオンは特別な団体だった。
小川さんが全女を離れた数ヶ月後、僕も週刊ゴングを退社し
フリーの道を選び、アルシオンのオフィシャルカメラマンとなった。
試合だけではなく、道場、自宅、メキシコ、ロサンゼルスなど、
常に行動を共にし、信頼関係を築いた。
そんな思いで制作したのが”素顔のARSION"だった。
実は、”素顔のARSION"は、当時人気だった広末涼子さんの
フォトブック”No Make"に影響を受けて思いついた企画だった。
”ヘッドハンティング”という言葉が一人歩きして、
過激なイメージが先行したけど、手作り感のある平和な空間だった。
プロレス界あるあるで、いろんな人たちがアルシオンに絡んできた結果、歯止めが効かなくなり、力尽き、一家離散のような形でバラバラになっていった。
皆が集まれる状況になるまでに約20年の時を要した。
中心で動いてくれたのは、オッキーと府川唯未さんだった。
当時、府川唯未さんは、後楽園ホールのリング上でのアクシデントで
救急搬送され、そのまま無念の引退となってしまった。
あの時、無理をさせずにリングを去る英断ができておかげで、
明日という日を迎えることができる。
娘さんのきずな選手と同じリングに上がる。
明日は、府川唯未という女子プロレスラーの
20年越しの引退試合でもあるのだ。
明日、集うアルシオンメンバーにとって、ケジメの卒業式になる。
しっかり見届けたい!
タイガードリームも観たかったなあ