ヤサシイ刃物
どんな言い訳も通用しないような
ろくでもない嘘をついて
他人を騙して生きてきた
生きるためだったとはいえ俺は完全に地獄行き
死んで苦しむくらいなら何だってやって生きてやるさ
そうやって俺はくそったれどもから巻き上げてきた
作る気もなかった息子が生意気にも思春期になり
おめーなんかぶっ殺してやるなんて言いやがる
やれるもんならやってみろよ
と
言ったとたん息子は果物ナイフで自分自身の腹を刺しやがった
俺は息子を抱え 119番し 息子の悲しげな顔を見た
俺がしてきたことは一体なんだったんだ