幻想科学映画館α SF映画大全 -21ページ目


コンピュータで作られたバーチャル・リアリティ。そこは、1937年のロサンゼルスの忠実なる再現。

主人公のダグラス・ホールは、見覚えのない血のついた服を自宅で発見した。丁度、偶然にもバーチャル・リアリティの生みの親、会社の社長が何者かに刺殺される。社長へと就任したことで、警察から殺人容疑をかけられたダグラスは、謎を解く手がかりをバーチャル・リアリティの中に探しにいく。

開始20分くらいから、段々と引き込まれていく。現実と仮想の1937年を行き来し、サスペンスのように物語は進む。日本においては、『13F』というタイトルと、DVDのパッケージで損をしている映画だと思う。パッケージだけみると、どうもB級映画くさく見えてしまう。

『マトリックス』や『インセプション』と同系列のジャンルだと思うが、『マトリックス』も同じ1999年だったので、その影に隠れてしまったのかもしれない。しかし、上記の二作とは趣が違い、人間の尊厳を描いた非常に美しい映画。映画の冒頭のデカルトの言葉「Cogito ergo sum」(我思う、ゆえに我あり)が、最後まで活きる。

ヒロイン役のグレッチェン・モルは、他の映画ではあまり見ないが、非常にキュートで重要な役まわり。