ダンカン・ジョーンズ監督作品。手塚治虫のSF短編集や、『火の鳥』などに出てきそうな話である。アイデンティティや企業の倫理問題など内容は古典的SFだけれど、似た話は映画化はされていないように思う。
月面基地という閉鎖的空間が良いかんじのミステリアスさを生んでいて、良質な短篇小説を読んでいるように鑑賞することができた。しかし、オチが弱いというか、仕掛けはほとんどないに等しい。SF的なガジェットも存在しないので、少し物足りない気もするかもしれない。(『2001年宇宙の旅』のHALのような、人工知能ガーディは登場する。)
哲学的SFといえば、そうだが、そこまで深くは踏み込まないので、さらっと観たい人には丁度いいかもしれない。