本好きには是非、観ていただきたい古典SF。原作はレイ・ブラッドベリの『華氏451度』。本を読むことも、所持することも禁止されている未来社会では、違反者の持つ本は、発見次第、その場で焼却処分されてしまう。
主人公は、本を燃やす職業「消防士」モンターグ(オスカー・ウェルナー)。モンターグは、違反者を取り締まっていくうちに、徐々に本の魅力に気がつきはじめる。モンターグの上司が哲学、小説、自伝を批判するシーンがあるが、本の“毒”の部分に焦点が当てられていて面白い。
モンターグの奥さん(ジュリー・クリスティ)が、参加型のTV番組に夢中になるシーンでは、「TVを観ていると馬鹿になる」というようなメッセージも込められているのだろう。ジュリー・クリスティは本作では、奥さんと反乱分子の女性とを、一人二役をしている。大変、綺麗でキュート。
また、本作は後のSF映画にも多大な影響を与えている。スピルバーグの『マイノリティ・リポート』には、物語の後半のモンターグを追う空中部隊そっくりな取締官が登場するし、モンターグが逃走中に見るモニターの感じも、『マイノリティ・リポート』の中で見つけることができる。感情を抑制する薬、本の取締りなどは『リベリオン』の設定の中に受け継がれている。
最近では『図書館戦争』に思想統制、検閲など類似した設定が見受けられる。
ラストが、特に美しく、未来社会の一つの理想が提示されており、非常に印象深い。