『腐敗臭がある』ということはどういうことか?
恐らく
コンポジットレジン(CR)を充填した時には
『神経は生きていた』と思われます
(虫歯を取るために)象牙質内を深く削って
CR充填する場合には
(象牙質を構成する)象牙細管内に
充填したCRの未重合層(重合しない化学物質)が
侵入して行かないように一層のセメントを敷く
必要があります
これを『裏層(りそう)』と云います
これをやっておかないと
未重合の化学物質が象牙細管を通って
これと連絡する歯髄(神経+血管+結合組織)を
侵すようになって来ます
そして 痛みはもちろんのこと
違和感、異常にしみる感覚、咬合痛などを
生じるようになって来ます
しかし この時期を乗り越えると
痛みは無くなってきます
どうしてか?
『神経が死ぬ』からです
その後 しばらくすると
以前とは違った種類の痛みを感じるようになって来ます
これは 細菌感染してくるからです
死んだ組織には
ハイエナの如く細菌が侵入し住み着いて来るのです
来院した蒋さん(32歳)の場合は そういうことだったのです
以上のことを 同行して来た彼女に伝えた後で
例の紙を手渡し
「ここに書いてあるから 帰ったらよく読んでね」