昨夜 22：34
「はい」
「あっ すいません 受診したいんですけど…」
「はい どうぞ」
「あのぉ 24時間ご対応頂けるということなんですけど…」
「ええ そうですよ 痛いの？」
「ええ 私じゃないんですけど
いま隣で… かなり痛がってるんです」
「はい じゃあ 直ぐにお出で下さい 痛み取りますから
どこからお出でになります？」
「八丁堀です」
45分後に現れたのは 中国人カップルでした
「右上かぁ…」
口腔内を診ると一見何でもなさそうですが
6歳臼歯を叩くとビクッとしました
「あぁ コレですね」
とりあえず痛みを取りましょう
「麻酔打ちますよ」
と云って 6歳臼歯の歯根膜に麻酔をすると
「どう？ 痛みは変わりました？」
「あ 痛くないです」
「うんうん この歯はいつ治療しました？」
「やってないと思います」
「いや やってますよ」
と云って写真を撮りました
「あぁ そうですねぇ…」
「うん 間違いなく詰め物してますよね？」
「ええ そうですねぇ…」
この時 彼女が話に割って入って来ました
「ずっと前から『おかしい』って言ってたんですけど…」
「なるほどぉ どれくらい前から？」
「もう 1～2年前からですね」
「あなた日本語上手いねぇ… いつ日本に来たの？」
「13歳の時です」
「あぁ そりゃあ上手いわけだぁ… 彼は？」
「まだ2年です」
「そかぁ… じゃあ この治療は中国でやったのかも…」
「覚えてないです」と彼
「そか まぁ いいでしょう とにかく痛みを取ろう」
「どうするんですか？」と彼女
「神経を取るんだよ そうしないと痛みが止まらないからね」
「え そうなんですか？」
「うん そうだよ この痛み（が原因）で来る患者は
毎月20人以上いるよ」
「そんなこと言われなかったんですけどぉ…」
「誰に？？？」
「11日から3軒歯医者行ったんです」
「えっ そうなの？ じゃあ オレんとこが4軒目？」
「はいぃ…」
「分かった 間違いないから 信用してよ」
そして 遠心に詰めてあったコンポジットレジンを削り
根管を開けると 少々腐敗臭がありました