110回国試で出そうなところ★その6★ | 歯科医師国家試験 臨床問題を熱く語るブログ

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本日2016年11月14日月曜日から

 

2017年2月4日の第110回歯科医師国家試験の初日まで

 

残り

 

82日

 

です!

 

 

【アバットメントの適合の確認】


アバットメントのゆるみ(≒しっかりはまっているか?? 適合状態の確認!)はデンタルX線写真で確認できます!

第110回で出題される可能性が高いところです。

第108回C-38でアバットメントの適合の確認について出題されています。

この問題は・・・・

基本を聞いているとっても良い問題
でした。

 

 

 



【思考過程の確認&解説】

こたえは e  です。

アバットメントの適合の話がわからない場合でも、消去法で他の選択肢を切っていけば、 e しか残らないかなと・・・・

本番でも消去法で切っていって、 e を選択した方が多かったのではないかと推測できます。


まず、選択肢 a から検討します!

埋入は既に終了しているので、いまさら埋入方向の確認をしても意味ないです。


例えて言うと、

11月に別れた彼女に12月になって
クリスマスプレゼントを渡すようなものです。

今更感ありありです。

ん??


ちょっと違うか(´・ω・)ノ




なので、

選択肢a は×です。


一応言っておきますけど、埋入方向は外科用ステントを作成して慎重に決めるはずなので、埋入方向を誤るということは通常ないはずです。

万が一埋入方向がおかしくなってしまった場合はどうするか??

・・・・それは、、、えーと。。。(´・ω・`)


アバットメントで方向を変えることになります。
(歯軸の向きを変えるということです)


ただ、埋入方向というのは難しいんです。
骨質の問題と関係してきます。

以前の記事で骨量と骨質について書きましたが、骨質は実際にドリリングしてみないとわからないことが多いので、オペのときに埋入方向を決め直すということもありえます。
http://ameblo.jp/dentalkokushi/entry-12055772182.html



次に選択肢bについて検討しましょう。

荷重時期は

・即時荷重の場合には1次固定(=初期固定)の状態

・即時荷重ではない場合には2次固定の状態



でそれぞれ決定します。


本問では埋入後6ヶ月経過していると問題文に書かれているわけですから、即時荷重の話を聞いているわけではなく、2次固定のことを聞いているのでしょう。

つまり、オッセオインテグレーションが獲得されたかどうかということです。

しかし!

オッセオインテグレーションが獲得されたかどうかはX線写真ではわからないのですよ。


だから、オッセオインテグレーションの確認のためにデンタルX線写真を撮影することはありません。


選択肢b は×です。


選択肢c の「溢出セメントの確認」も×です。

だって、この段階ではセメントを使っていないでしょ( ゚Д゚)ノ

アバットメントとフィクスチャーはスクリューで固定するわけですからね。


最後に、、、

選択肢d の「上部構造維持機構の決定」はセメント固定式を採用するか、スクリュー固定式を採用するかということを聞いています。

これはインプラントを埋入する際に予め決定しておくべきことです。

なので、デンタルX線写真を撮影して決めることではありません。


というわけで、残った e が正解です。

アバットメントがフィクスチャーにきちんとはまったか(適合したか)はデンタルX線写真を撮影して確認できるんですよ!



繰り返しになりますが、今回取り上げた第108回C-38はインプラントに関する理解を総合的に聞いているとっても良い問題です。

インプラントを理解する素材として利用していただきたいと思います!

些細な点でもわからない点があれば、質問できる先生に聞くことをおすすめしますね。


私dentalkokushi的にには 一連の流れの理解が重要 だと思うんですよね。


インプラントに限りませんが、勉強って「全体像の把握」とか「一連の流れの理解」が大事です。