米グーグルが提供するインターネットの地図サービス「グーグルマップ」の口コミ欄で、一方的に投稿された悪評を放置されて営業権を侵害されたとして、全国の医師ら約６０人がグーグルに損害賠償を求める集団訴訟を東京地裁に起こしました。
口コミ欄は利用者の平均的な評価や施設の詳細が分かるとして支持され、地図サービス利用者の９９％がグーグルマップを利用しているとの民間の調査結果があります。
一方、「悪意に満ちた投稿が書き込まれる」などと、その「弊害」を指摘する声も出ています。
ある調査では、医療機関の口コミの半数以上が同業他社によるライバル潰しであるとの調査結果も出ています。
今回訴訟を起こしたのは、経営する医療機関がグーグルマップに掲載された東京や神奈川、愛知、大阪、福岡など全国各地の医師や医療法人。
口コミ欄に「頭がいかれている」「人間扱いされなかった」、「門前払いされた」などと悪評を投稿され、５段階の評点が１のケースも多々ありました。
診察内容には守秘義務があり、口コミ欄に反論を投稿することも難しく、グーグルに削除を求めても応じてもらえなかった医師も多く今回の訴訟となった様です。
グーグルが悪質な口コミが掲載される状況を放置していることで、原告らが悪評への対応を強いられるなどの不利益を被り、営業権を侵害されたと主張し、原告１人あたり２万３０００円、計約１５０万円の賠償を求めています。
また、顔出し看板で有名な東京八王子市の「きぬた歯科」院長が、Yahoo!のニュースサイトのコメント欄に書き込まれた虚偽の内容のコメントで名誉を傷つけられたとして、都内在住の歯科医師の男性を相手取り、3,333万円の損害賠償を起こしました。
これに対し東京高裁は、7月3日付で43万円の支払いを命じる判決を言い渡しました
きぬた歯科サイドは、コメント発信者情報の開示請求手続きをすすめ、投稿者を特定し損害賠償請求を求める裁判を起こしました。大変な労力と時間を費やしたことでしょう。
現在ではインターネットの発展により、医療機関以外でもラーメン店など飲食等他業種においても口コミによるトラブルが顕在化しており、先日行われました東京都知事選で落選した蓮舫氏や石丸伸二氏などへのネットへの書き込みも匿名であるがゆえに辛辣なものが散見されます。
言論の自由をはき違えて、匿名で相手を誹謗中傷する行為は建設的でなく時に訴訟等大きな問題に発展する場合があります。
グーグル口コミや、ヤフーコメントにどれ程の信頼性があるのか、いささか疑問を持つ次第で御座います。
以上、「口コミサイトはどこまで信頼性があるのか？」でした。
最後までお読みいただき、有難うございました。