被災地では・・・


東日本大震災から半年、被災地では復興に向けての活動が展開されています。


歯科でも被災地では大きな問題が起きています。


被災して入れ歯をなくされた人がとても多かった関西大震災の教訓から、今回の震災ではその数は被災状況からすると少なかったようです。備えあれば憂いなし。


皆さんは御存じでしょうか?関西大震災で亡くなった方に肺炎で亡くなった方が多かったことを。

しかも、その肺炎の多くが「誤嚥性肺炎」といって肺炎の原因となる細菌やウイルスを食べ物と一緒に飲み込んで感染するものでした。

その数は1000人程であったと新聞などで報道されています。


歯磨きの底力



歯科難民を救え!
被災地には歯ブラシがないのです。ですから、今回の震災では全国から歯ブラシが寄付されました。

当院でも寄付させて頂きました。

被災地では、ボランティアの歯科医師や歯科衛生士が歯ブラシの指導や口腔清掃のお手伝いを積極的に行い、これまで誤嚥性肺炎での死亡の報告を聞きません。

まさに「歯磨きの底力」

被災地の口腔ケアについて、7月25日の日経新聞夕刊「歯磨きの底力」に掲載されています。(画像)

このコラムには歯磨きについての取り組みと効果を毎回紹介しています。8回連載されています。



野戦病院型歯科医院


被災地での歯科治療はもちろん、普通の診療室での診療とは違います。

器材も、材料もとても乏しく、満足な治療は望めません。

それでも被災地では「痛い」「かめない」といった命にかかわる事態で患者さんがお出でになるのです。

痛みを止めることやかめるようにすることは歯科治療において最低限必要な医療です。

被災地の歯科ではまさに野戦病院。


被災地の歯科医院は体育館であったり教室であったり・・・そして患者さんは行列です。

もちろん、隣で口を開いている人がいたり、入れ歯を口から出すのが見えたり・・・。

その光景はまさに戦場のよう。


あなたの行かれている歯科医院は「野戦病院」ではないですか?



歯科医院百景


待合室の長椅子にはいつ呼ばれるか?じっと待つ憂鬱そうな顔をして俯く患者さんがあふれるように並んでいます。

乱雑に置かれた雑誌、たくさんのスリッパ。

たくさんの診療台がまるで美容院のように並んでいる。


ここは被災地の歯科同様、緊急医療のための医院です。


最近テレビでよく取り上げられドラマにもなっている救命救急の歯科版とでもいいましょうか・・・。


ひとりの先生が1日に50名~多いと100名程をこなす。

急がしそうに、走り回りながら、時にアシスタントに歯型をとらせたり、詰め物やかぶせ物を削らせたり…。

お待ちいただいている問題を抱えた患者さんをどのようにして早く片付けるにはどうすればいいのか?

治療の質よりも、数をこなすことが優先されるのはしかたのないこと?


先生自身も仰います「うちは野戦病院だからね・・・。」



あなたが歯科医院に求めるものは何でしょう?


痛みを止める、かめるようになる、とれたのをつけてもらう、壊れたのをなおしてもらう・・・。


歯科版野戦病院、救命救急も大切な歯科医療のひとつです。


でも、野戦病院は被災地に必要なもので平常時にはどうなのでしょう?


野戦病院型歯科医院は震災の時、緊急時に必要ですがそれ以外には必要でしょうか?



あなたがもし、「もう痛い思いはしたくない」「もっと美味しく噛めるようになりたい」「歯に自信を持てるようになりたい」「若く美しくいたい」・・・


こんな望みをお持ちなら選択の余地がありますね。



歯科医院を選ぶのはあなたです。



あなたにとって本当に必要な歯科医療は何でしょう?




次回は「歯科医院を選ぶ」ということについてお話しましょう。





「エッ歯医者って選んでいいの?」「どこも同じじゃないの?」・・・




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