モーツァルトを最も得意としたイングリット・ヘブラー
彼女の弾くバッハは 優美なフランスの古城のようだ
音の一粒一粒が
フェルメールの真珠のようにしっとり濡れて光り
生まれたての音細胞が
美しいレース細工のように流麗に流れる
荘厳なゴシック建築ではなく
端正で高貴なロマネスク様式
こういうバッハも好きである
ワインでいえば?
シルヴァン・カティアールの
シャンボール・ミュジニー
(J.S.バッハ『フランス組曲(全曲)』PHILIPS PROA-18/9 2枚組)