2026年7月公開作品。

 

1960年に公開されたジャン=リュック・ゴダール監督の『勝手にしやがれ』(→『勝手にしやがれ』感想   参照)の製作過程を再現した作品です。

 

ですので、『勝手にしやがれ』を観賞していることが前提の作品となります。

 

同名作品に1990年に公開されたジャン=リュック・ゴダール監督の『ヌーヴェルヴァーグ』がありますが、こちらとは直接的な関連はありません。

 

同作品の制作秘話を描いた作品というと、ドキュメンタリー『スウェーデン・ホテル12号室』を思い浮かべる方もおられるかと思います。

 

もし見る事が出来るのであれば、そちらを事前に見ておくと、この作品の理解度が増すかと思います。

 

この先ネタバレはほとんどありませんが、もし予備知識なしで観賞なさりたいのであれば、ここから先は読まないでください。

 

 

 

 

 

 

 

 

『勝手にしやがれ』が製作される経緯から始まり、撮影秘話、完成に至るまでを描いた作品です。

 

撮影風景の再現度がすさまじかったです。

 

小道具の一つ一つまで見事に再現しており、『勝手にしやがれ』が好きな人ならば感涙できるかと思います。

 

ゴダール監督を演じられたギヨーム・マルベックさんの再現度もすごい。

 

まるで本人が蘇ったかのように感じられました。

 

ジャン=ポール・ベルモンド役のオーブリー・デュランさんも見た目はともかく雰囲気を良く再現されていました。

 

ジーン・セバーグ役のゾーイ・ドゥイッチさんは正直、あまり似ていないのが惜しいところ。

 

ジーン・セバーグさんの唯一無二の魅力を他の俳優で再現するのはさすがに無理があるかなとも思いました(ゾーイ・ドゥイッチさんもリー・トンプソンさんの娘だけあって魅力的ではあるのですが)。

 

シナリオもない即興の撮影で、一日に二時間しか撮影しなかったり、時には撮影を休んだりと自由奔放な撮影で、プロデューサーとも対立。

 

果たして映画は無事に完成するのか。

 

もし『勝手にしやがれ』という映画の存在を知らない人が見たら、ハラハラする展開かもしれません。

 

登場人物は多いですが、重要なのはゴダール監督、ジャン=ポール・ベルモンド、ジーン・セバーグ、プロデューサーのジョルジュ・ド・ボールガールの四人です。

 

それとフランソワ・トリュフォー監督のことを知っていた方が、より楽しめるかと思います(映画好きの方で知らない人はいないと思いますが、もしかしたら若い映画ファンの方は知らない可能性もありますので)。

 

それ以外のカイエ派の人々に関する知識もあると、より理解度が深まると思います。

 

あの有名なラストが、当初は違っていたというのは知りませんでした。

 

ラストの展開に関してはジーン・セバーグさんの考えの方が正しいと思います。

 

とても面白い映画でした。

 

『勝手にしやがれ』がお好きな方は必見の映画ですし、そうではない方も名作映画の撮影秘話として楽しめるのではないかと思います。

 

興味のある方は是非、映画館でご覧になって下さい。