2024年7月公開作品。
人気漫画を実写映画化した『キングダム』の第四作目です。
一応、冒頭に前作のダイジェストが流れるのですが、シリーズ未見の方は一作目から三作目までを観てからの観賞をオススメします。
この先ネタバレ有り(ストーリーに言及しています)、注意!!!!!
前作『キングダム 運命の炎』は龐煖(ほうけん)が襲撃してきた所で終わりましたので、本作はその続きから始まります。
いきなり強敵との対戦ですので、一気に画面に引き込まれました。
龐煖と信、羌瘣(きょうかい)の対決シーンは緊迫のアクションでした。
敵が強いとアクションも盛り上がります。
ただ、信と羌瘣のアクションの見せ場はこの冒頭だけだったりするのですが。
この後、物語は私には若干退屈に感じられた逃避行シーンを挟んで、秦と趙の合戦へと突入していきます。
ここからは大沢たかおさん演じる王騎が実質的な主役となります。
王騎と龐煖の一騎打ちは、冒頭の信と羌瘣の軽快なアクションとは異なり、力対力の重量感のあるアクションが展開されます。
このシーンも面白く観ることが出来ました。
ただ、間に回想シーンが挟まれて中断されるのは惜しいところ。
脚本的にはここしか回想シーンを挟むタイミングが無かったかも知れませんが、せっかく盛り上がった所で回想シーンになるのは残念に感じられました。
終盤は王騎に関する衝撃的な結末を描く事になります。
とはいえ、それまでにフラグが立っていたので意外性はありませんでした。
私はこの終盤に心を動かされることはありませんでしたが、王騎というキャラクターに思い入れがある方ならば涙が止まらないシーンになっているかと思います。
エンドロール直前に『大将軍の帰還』のタイトルが出るタイミングは絶妙だと思いました。
私がこの映画で一番感銘を受けたのはこのタイトルが出るシーンでした。
出演されている俳優の皆さんの熱演も素晴らしいです。
作中でのアクションは圧巻の見どころです。
日本映画がこれだけのスケールの物語をシリーズ物として製作し続けてきたということには驚嘆させられます。
本作でシリーズも一区切りになりそうですが、佐藤信介監督にはこれからも日本映画離れしたスケールのでかい作品を撮り続けて欲しいと思います。
このシリーズが好きな方や予告編を観て気になっている方は、是非とも映画館でご鑑賞下さい。
映画館の大音響、大スクリーンで観るにふさわしい映画だと思います。