2023年6月公開作品。

 

DCコミックスに登場するヒーロー『フラッシュ』を映画化。

 

フラッシュを演じるのはエズラ・ミラーさん。

 

彼は2017年公開の『ジャスティス・リーグ』でもフラッシュ役を演じています。

 

この先ネタバレ有り、注意!!!!!

 

 

 

 

 

 

母親の死と父の冤罪を防ぐため自身の能力で過去を改変したフラッシュ。

 

だが、現在に帰る途中で、謎の男に殴られたことで別の時間軸の世界へと迷い込んでしまう。

 

その世界では父母とも幸せに生活しており、ヒーローになる前の自分も存在していた。

 

そこへ宇宙からゾッド将軍率いる宇宙船が飛来する。

 

だが、その世界には地球を守るスーパーマンもワンダーウーマンもアクアマンもサイボーグもいない。

 

フラッシュは唯一存在が確認できたバットマンことブルース・ウェインに会いに行くのだが……。

 

現在のバットマンを演じるのは『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』『ジャスティス・リーグ』でも同役を演じたベン・アフレックさん。

 

そして予告編でも話題になりましたが、別の時間軸でのバットマンを演じるのは1989年版『バットマン』や『バットマン リターンズ』で同役を演じたマイケル・キートンさんです。

 

私はティム・バートン監督の映画が大好きなので、バットマンと言えばマイケル・キートンさんのイメージが強く、その勇姿を再び観られたことがとても嬉しかったです。

 

あの映画で使用されたダニー・エルフマンさんのテーマ曲が本作で流れたときは鳥肌ものでした。

 

この映画公開時、71歳のマイケル・キートンさんですが、渋みが増してより格好いいバットマン/ブルース・ウェインになっていました。

 

ジョーカーもジャック・ニコルソンさんが演じていたのが一番好きですので、同作のジョーカーが最期に所持していた笑い袋が登場したのは嬉しかったです。

 

個人的にはクリストファー・ノーラン監督のバットマンはあまり好みではありません(それでも作品としてはそれなりに楽しめましたが)。

 

このように書くと『ダークナイト』のバットマンやジョーカーが一番だという方から批判を受けそうですが……。

 

そしてスーパーマンに代わり登場するのがスーパーガール。

 

スーパーガールといえば、私はヘレン・スレイターさん主演の1984年公開の映画『スーパーガール』を思い出します。

 

今作で同役を演じるのはサッシャ・カジェさん。

 

女性的なヘレン・スレイターさんのスーパーガールとは違い、本作ではボーイッシュなスーパーガールになっています。

 

本作のヴィラン、ゾッド将軍を演じるのは『マン・オブ・スティール』で同役を演じたマイケル・シャノンさん。

 

このように、それぞれの役で過去に演じたことのある役者さんが登場しています。

 

今作は、はやりのマルチバース物ですので、マイケル・キートンさんのように別作品でヒーローを演じた方が他にも登場しています。

 

この辺は観てのお楽しみのサプライズですので詳しくは記しませんが、以下のような意外な方が登場します。

 

スーパーマンのあの方や前述したスーパーガール、制作中止になった幻のティム・バートン版のスーパーマンを演じる予定だったあの人も登場します。

 

映画のラストにはあの方が演じるバットマン/ブルース・ウェインも。

 

ジャスティス・リーグのいない世界がメインの舞台ですが、それでも現在の場面ではジャスティス・リーグのあの方が登場しますし、エンドロール後にはあのヒーローも登場します。

 

このように出演している役者さんを観ているだけでも入場料分は十分に楽しめる作品です。

 

あと幻のエリック・ストルツさん版の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に関するネタにもニヤリとさせられました。

 

小ネタ満載で観客に対するサービスたっぷりの映画でした。

 

と、絶賛したいところですが、個人的には不満もあります。

 

ゾッド将軍一味との決戦が尻切れトンボで終わるのが残念でなりません。

 

劇中、あの世界ではどのように戦っても敗北しかないという結論。

 

あれでは、それまでの物語が全て無駄なことに思えてしまうのです。

 

せっかくマイケル・キートンさんのバットマンが登場しているのにあれでは不憫です。

 

とは言え、バットマンやスーパーガールがあれ以上活躍したら、主人公であるフラッシュの影が薄くなってしまう気もします。

 

ストーリー的にも近年、本作のようなマルチバースの物語が多数上映されていますので、この手の物語に新鮮味が無くなっている気がしました。

 

ですが、予告編で興味を持たれた方ならば、観て損の無い作品だと思います。