2022年12月公開作品。

 

DCコミックスに登場するキャラクターの映画化。

 

題名になっているブラックアダムをドウェイン・ジョンソンさんが演じています。

 

この先、ネタバレ注意!!!!!

 

 

 

DCコミックスのDCエクステンデッド・ユニバースは、マーベル・シネマティック・ユニバースに比べると上手くいっているとは言いがたいのですが、今作はとても楽しめました。

 

登場してから平然と人を殺していくのですが、殺されるのが圧政を敷いている国の兵隊ばかりなので、予告編を観て思っていたほどアンチヒーローには感じなかったです。

 

子供に鑑賞して欲しいからか、ブラックアダムのキャラクターや殺戮場面はかなりソフトに抑えたのかもしれません。

 

個人的にはもっとアンチヒーローとして、強烈なキャラクター描写があっても良かった気がします。

 

暴走するブラックアダムと退治するのはジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカというヒーロー集団。

 

これがマーベルで観たことあるようなヒーローばかり。

 

リーダーのホークマンはファルコンみたいだし、ドクター・フェイトはドクター・ストレンジみたいだし、他にも巨大化するのはアントマンっぽいし、風を操るのはX-MENのストームを思い出されます。

 

元々はどちらが先かはわかりませんが、映画として登場したのはこちらが後なので、私的にはどうしても既視感は否めなかったです。

 

ですが、それが幸いして結果的に作中では、ほとんどそれぞれのヒーローの背景を説明していないにも関わらず、すでに知っているかのように思えたのは怪我の功名でした。

 

予告編ではメインと思われたブラックアダム対ヒーロー軍団との対決は物語の前半で終了。

 

それほどアンチヒーローでもないブラックアダムでしたから、それはそれで納得のいく展開でした。

 

後半は両者が共闘して巨悪と戦うという、よくある展開ですが、だからこそ安定した娯楽として楽しめました。

 

ドウェイン・ジョンソンさんのユーモアたっぷりの演技で、多少残酷な描写はあるものの、さほど気にならずに楽しめる作品に仕上がっています。

 

変身する時の合言葉が『シャザム!』だったり、アクアマンやザ・フラッシュなどのポスターが貼られていたり、エンドロール中の映像にあのヒーローが登場したりするのは、ジャスティス・リーグとして映画での共闘もあるのかなとの期待もさせられます。

 

現時点ではジャスティス・リーグの続編の制作の予定はなさそうですが。

 

大掛かりな見せ場たっぷりの単純明快な娯楽作品で、入場料分は十分に楽しめました。

 

ただ、ブラックアダムというキャラクターの描写が、ドウェイン・ジョンソンさんのカリスマ性というか魅力に頼り切っている感がありましたので、もし他の俳優が演じていたら評価はもっと低くなった気がします。

 

今作を鑑賞した映画館では『シャザム!』の続編の予告が流れていましたが、こちらはあまり観たいと思わせるものではありませんでしたので、どうするか思案中です。