●ニナ・カネル / 和田礼治郎 42 Days SCAI PIRAMIDE

 ついでに入ったギャラリーだが、今回見たギャラリーでは一番面白かった。先ほど森美術館で貝殻の作品を見たニナ・カネルと、和田礼治郎の二人展。知らない作家だったが和田の作品が面白かった。

 和田礼治郎「STILL LIFE」。アクリルの透明な板が屏風のように折りたたまれていて、その間に果物が挟まっている。挟んであるが、ある程度腐ると床に落ちるのだと思う。まだ挟まっているフレッシュな果物と、床に積みあがった変色した果物がある。オープンから1か月以上たっているので、新鮮な果物が補充されいてるものと思う。強烈にレモンの香りがして、印象に残る作品だ。

 


 和田「ABSINTHE MIRROR」。黄色いペインティングかと思ったら、近づくと金の鏡だった。と思ったが、鏡の前にアブサン(蒸留酒)を満たしているらしい。

 ニナ・カネル「Days of Inertia」。黒いてかてかした表面の板。と思ったが、スライスした石の表面に水がはってあるらしい。


 ニナ・カネル「Elsewhen」。金属の棒が回転する機械の上で、丸い小石がゴロゴロと転がり続ける。


 和田「EXOSPHERE」。小さな抽象画と思ったのは、銀の鏡のようなもの。炎で色を付けたのかなと思った。実際はチタン板を裏から高温で熱してゆがませたものだという。4点の作品がそれぞれ別の形だが、どれも銀河のように見える。形はコントロールできないだろうから偶然の形だろう。

 




●草間彌生 Every Day I Pray for Love OTA FINE ARTS

 95歳になった草間彌生の新作個展。
 2021年に同じ場所で草間の個展を見たときは面白いと思ったのだが、今回はそうでもなかった。
 小さめの絵がびっしりと壁にかかっている。
 新しい展開としては、絵の中に草間の詩が文字で書きこまれた一群の絵画がある。
 絵としては、前から描いていたような絵に見える。水玉だけの絵や、具象的な線描のキャラクターが描きこまれたものなど。

 

 

 



●横山奈美 ケンジタキギャラリー六本木

 森美術館で見て好きじゃないと思った作家だったが、今回のドローイングは意外な作品だった。
 情けない顔の犬らしき動物と少女の日常を描いたドローイング。部屋の中の二人の後ろ姿とか、ちょっとせつない。

 

 


 手書き文字をネオンで作ってそれを具象的に書いた、という森美術館で見たのと同様のペインティング。



●Gallery Show WAKO WORKS OF ART

 ミリアム・カーンの大きな絵があってうれしい。赤い線が引かれたところに、裸の人物がところどころに立っている。人物はいずれも裸で弱い感じ。家族連れもいる。移民を描いたものだろう。ブルカをかぶって目だけ出しているように見える人物もいる。(前の森美術館でも見た作品)。



 レオン・ゴラブ。ソフィア王妃センターで見た、80年代の戦士の絵の人だ。


●ニック・ドイル ペロタン

 デニム生地に描いた具象絵画。好きな感じではない。
 自販機のだまし絵みたいな絵など。
 シェイプドキャンバスの、紐の絵など。

 

 


 サボテンの形の立体作品。よく見ると腕時計を巻いていたり、袖口が見えたり、ネクタイを巻いていたりする。
 ゆっくりハンドルを回すと、ハイヒールが男の股間を横移動し、紙袋をかぶった男の顔が少し持ち上がる。

 

 

 

 

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