大谷翔平選手の通訳が解雇されましたね。

 

日本の報道を見る限り、大谷選手を被害者として扱う媒体が多いように感じられます。少なくとも、大谷選手の口座から違法なブックメーカーに資金が流れた証拠があるのに、誰も大谷選手が違法な賭博をしたとは思っていません。

(ESPNの通訳の証言を是としている)

 

私も大谷選手の無実を信じたい一人ですが、このような反応を見せる日本人が多いのは、私たちが大谷選手を高校生から知っていて、日本ハム時代からエンゼルス時代、WBC優勝にいたるストイックな人生を、見聞きしてきたからです。

 

MLBには、スポーツ賭博に関するルールがあります。

その内容は①野球賭博に関わったら永久追放。②違法なスポーツ賭博に関わったらコミッショナー裁定で罰金~1年以上の出場停止処分という厳しいものなので、他のどの娯楽より野球が好きで、野球中心の生活を送り、その結果が二刀流の成功につながった――語弊をおそれずに言うならば、ギャンブル依存症ならぬ野球依存症の大谷選手が、野球ができなくなる危険な賭け事をするわけがないと信じているわけです。

 

一方で、アメリカの野球ファンは大谷選手のことをそこまで知りません。彼はユニコーンか宇宙人で、名門のDodgersと大型契約を結び、高給を後払いでもらう契約でチームを不当に強化したズルい選手だと感じた人もいる。Dodgersは人気球団なのでアンチも多く、今回の件は格好の的です。

支払いは大谷選手の口座から行われているのだから、賭け事をしていたのは大谷選手で、通訳はスケープゴートにされたという疑惑を語るアメリカ人は一定数いますし、そのような目線で取材をはじめる記者も出てくるでしょう。

 

現時点で言えることは、二転三転する通訳の証言のなかで、一度もブレなかった「野球には賭けていない」という部分が真実であることを願うのみ。ここさえ確かなら、大谷選手が大好きな野球を失う可能性は限りなく0に近づきます。