モーニング娘。OG(11年前に卒業)の、飲酒ひき逃げ事件。
彼女の芸能界引退を受けて、爆笑問題・太田光氏がテレビ番組で語ったネタが、モーニング娘。ファンの怒りを買っている。
その内容は、
「モー娘。は口パク多かった」
というもの。
私は関西に住んでいるので、関東に住んでいる方ほど爆笑問題・太田光氏になじみがない。ボキャブラ天国に出ていたとか、NHKや民放で冠番組を持っているとか、いい漫才をされている認識はあっても、毎週楽しみに番組を見ていますなんてことはない。
だから太田氏について何か語るつもりはないのだが、一つだけ、間違いなく言えることがある。
それは、太田光の頭の中にある「モー娘。」と、私が知っている「モーニング娘。」は、別のグループだということだ。
私は2009年の秋ツアー「ナインスマイル」から、モーニング娘。のコンサートを生で見ている。
当時から現在にいたるまで、モーニング娘。は「生歌」だ。
唯一の例外は、久住小春さんが演じていたアニメのキャラクター「月島きらり」が登場するミニコーナー。
月島きらりちゃんは口パクだったが、アニメのコーナーが終わり、モーニング娘。の久住小春に戻ると、彼女は苦手としている歌を頑張っていた。
ハロ-!プロジェクト(ハロプロ)は、今年、20周年を迎える。
20年間の、少なくとも半分。私が見てきた近10年のハロプロは、踊りながら歌う「生歌」パフォーマンスに力を入れてきた。
次々続々と新しいアイドルグループが生まれる業界の中で、生歌はハロプロの売りとなり、今ではアイデンティティになっている。
あえて「生歌」にこだわることで、アイドルの「口パク」が当たり前と思っている人々に驚きを与え、新たなファンを獲得してきた。
今回の、太田光氏の「口パク」発言。
モーニング娘。ファンが怒りを示したのは、OGの事件(交通事故)と全く関係ないネタで笑いをとりにいったから……だけではない。
有名人がテレビで言った「モー娘。は口パク」という言葉、情報が独り歩きし、現役メンバーの努力が無駄になることを恐れたのだ。
(実際、今夜のHEYHEYNEOでも勘違いする視聴者がおられた)
太田光氏は、日大と関係が深いと聞く。
日大のアメフト部が問題をおこした時、日大というだけで何かしらネタにされ、不快に思われたことはなかっただろうか?
そんな疑問を感じつつ、ブログをしめくくりたい。
追伸
私は「生歌」パフォーマンスにこだわるハロプロのファンです。
しかし、だからといって、いわゆる「口パク」のアイドルを批判する気持ちは全くありません。
アイドルは幅の広いエンタメであり、様々な楽しみ方がある。
彼女たちには「生歌」や「口パク」にこだわらない魅力があって、それがファンを引きつけているに違いないのです。
アイドルの「口パク」を批判する方に言いたいのは、「ハロプロ」は口パクを叩くための棍棒ではないということです。