放送日の5月4日は、中野サンプラザで「投票行って外食するんだ♪」を実践されていそうな、しゃべって部の皆さん。おぱようございます。
1年ぶりに体重測定をしたら、15キロも減っていて「ベリロスダイエットという本が書けるんじゃないか?」と思ったデンです。

Berryz工房の時計の針が止まり、熊井友理奈さんがアイドルを卒業されてから、2カ月が経ちました。
昨年の8月2日。無期限活動停止が発表された時には全く想像できなかった日常の中で、このメールを書いています
今の気持ちを正直に言えば「心にポッカリと穴が空いている。しかし、冷たい風は吹きこんでこない」といったところ
終演後に(ハロー!プロジェクトキッズで)「がんばっちゃえ」を歌ったハロコン千秋楽から、嶺脇社長やでか美さんも参加されたファンクラブツアー、有明のBerryz工房祭りに、日本武道館……
Berryz工房が無期限活動停止に入るまでの一連の流れ・7人の幕引きがあまりにも見事で、3月3日に味わった「素敵な時間」「贅沢なあなたとの時間」の余韻に今もひたっています。

Berryz工房ラストコンサート2015 Berryz工房行くべえ~!

私はライブビューイングでの参加となりましたが、身も心も震えるような感動を味わわさせていただきました。

開演時間が遅れても途切れることのなかった、9分15秒の「ベリーズ行くベ」コール。1曲目の「スッペシャル ジェネレ~ション」のカウントが始まった瞬間、いざ鎌倉とばかりに「ス」に備えたベリヲタの皆さん。
昔の曲と最近の曲が交互に流れる、どのタイミングでファンになった人にも優しいセットリストや、西洋のお城のようなステージ、色とりどりの衣装は、メンバーのセルフプロデュースによるものでした。

前半の注目を集めたのは、久しぶりに披露された「21時までのシンデレラ」です。最年少の菅谷さんが(21時以降の仕事もできる)18歳になるタイミングで封印されたこの曲では、間奏部分で、花柄のワンピースから水色のドレスに一瞬で替わる、早着替えの演出がありました。
後ろの大型ビジョンでは、メンバーを模した7色のシンデレラの絵が踊っています。
曲が終わろうとするタイミングで、6色のシンデレラがピンクを残して消えてしまうのは、7人のうち、ももちさんだけが(明日からも)アイドルを続けるという暗示。
胸が苦しくなったところに「ロマンスを語って」が流れ、「秘密のウ・タ・ヒ・メ」「まっすぐな私」と続く。
清水キャプテンの「私たちBerryz工房の歴史、そして皆さんとの思い出は、この曲から始まりました」というMCから「あなたなしでは生きてゆけない」「普通、アイドル十年やってらんないでしょ!?」を歌う。
ドレス姿のメンバーは美しいがゆえに切なく、11年前にかけられた魔法が今夜で解けることを痛感させられます。

Berryz工房が、この日、最もベリーズ“らしい”パフォーマンスを魅せてくれたのは「行け!行け!モンキーダンス」でした。
直前に11年の歴史を振り返るVTRが流れ、「タオルなしでは生きてゆけない」状態になったところで鳴り響いたイントロ。
お城のセットから、こちらをうかがうように顔を出した7匹のカワイイお猿さんに、涙顔も笑顔になります。
猿のコスプレをして、マイクにバナナをつけたメンバーが真面目にふざける姿に、完全にやられてしまいました。
サラリーマンもOLも、赤ちゃんもヤンキーも有名タレントもモンキーだと歌う「モンキーダンス」の次の曲が「I`m so cool!」というのも最高でしたね。「女子力低下してるわぁ♪」の歌詞で猿になりきるメンバーはチャーミングで、愛おしく、これが本当のクールハローだとゆいたいです。

後半戦は、2007年のさいたまスーパーアリーナのオープニングを飾った「ジリリ キテル」から始まる、ベリヲタの魂を燃やし尽くすかのような、盛り上がる曲のオンパレード
楽しい時間が過ぎるのはあっという間で、武道館に「ベリーズ行くベ」コールが戻ってきました。

アンコールに応え、「ByeByeまたね」で場内を歩いたメンバー。
1人1人、思いのたけを口にします。

「12年半、楽しかったことも嬉しかったこともいっぱいあったけど、正直、辛いこともいっぱいあったし、全部投げ出してどこかに行ってしまいたいと思ったこともありました。でも、家族やスタッフさん、メンバーのみんな、ファンの皆さんがいたからここまでやってこられたと思います。ありがとうございました」と語った、菅谷梨沙子さん。
ノドの調子が悪い中、最後まで歌い続け「精一杯歌えたので、後悔はありません」と言い切る姿が凛々しかった。



ファンを「会場の皆さん」「映画館の皆さん」「ここに来られなかった皆さん」の3つに分け、感謝を伝えた熊井友理奈さん。そんな生真面目さも、彼女の(901ある)魅力の一つです。
熊井さんの代名詞といえばENJOYですが「辛い時でもENJOYしようと思った」という言葉は今の私に刺さる言葉で、大いに励まされました。
最後のENJOY三唱は、ライブビューイングを見に来られた映画館のお客さんもやってくださっていて、本当に嬉しかったです。



「まだまだ、こんな大きなステージで歌って踊りたいという気持ちはあります」「みんなと会えるように好きな歌を頑張りたい」と、ベリヲタの心を熱くしてくれた夏焼雅さん。
感謝の気持ちを述べた後、客席に背中を向け、6人の仲間を見ながら語りかけた「メンバーのみんなが大好きです。いつも背中を向けてしか気持ちを言えないから、こうやって目を見て、最後に『ありがとう』と言いたかった」という言葉にグッときました。



「当時『なんでハロープロジェクトキッズのオーディションを受けたんですか?』という質問があった時に、私は『モーニング娘。さんが大好きで、テレビとか新聞をみて、オーディションがあったから受けようと思いました』と答えてきたんですけど、本当は嘘で、妹のついでに受けたんです。だから、当時、辻さんと加護さんの区別もつかないぐらいモーニング娘。もそうだし、アイドル自体に興味がありませんでした」と、まさかの告白で武道館をわかせた須藤茉麻さん。
アイドルが好きで、アイドルになりたくて入ってきた子でも、夢と現実のはざまで苦労するのが芸能界です。
そんな世界に、小学生で飛び込んだ須藤さんは、12年半のアイドル人生を振り返って「自然と笑顔になれたり、楽しいと思える時は隣にメンバーがいたし、楽しい空間を作ってくださったのはファンの皆さんでした」「苦手だった歌とかダンスも、いつしか一番自分が幸せと感じる部分になっていました」と、泣いてくださいました。



「自分たちで決めた道なんですけど、やっぱり、明日からメンバーとバラバラになると思うと、すごく寂しいです」と言った瞬間、顔を覆った徳永千奈美さん。Berryz工房が歩いてきた道を、常に照らし続けてくれた笑顔から、涙がこぼれます。
12年間半(12年半)で気づいたことは「時間は止められない」「私は歌とダンスが好きだけど、何よりもBerryz工房が好きなんだ」の2つだと思った徳永さん。
明るく、たのしく、笑顔で突き進んでいるハロプロアドバイザーのブログに勇気づけられているファンは、少なくありません。



この日を境に、ももち結びを作る魔法が使えなくなった嗣永桃子さんは「急にね。そんな感じも出さずに『活動停止します』って言って、とことんワガママなグループだと思うんですけど、そんなBerryz工房を愛してくれて、感謝の気持ちで一杯です」「ももちの大好きなBerryz工房を大好きになってくれて、本当にありがとうございました」と、頭を下げます。
1つ前の徳永さんの発言(明日からメンバーとバラバラになる)を受けて「心は一つ」と返した最高のビジネスパートナー。誰よりもプロフェッショナルで、最後まで泣かなかった嗣永さんの、全てのプログラムが終わった後に頬をつたった一筋の涙を、忘れることができないでいます。



11年もの間、キャプテンの重責をつとめてきた清水佐紀さん。
楽しいことばかりでなく、辛く苦しいことでさえも「今の私がいるのは、いろいろな経験をさせていただいたから」と言えるようになった清水さんは、メンバーだけでなく、皆のキャプテンです。
「私たち、こんなに大きくなりました」から始まり「Berryz工房は今日で活動停止になりますが、永久に不滅です。なので、この11年間を皆さん絶対に忘れないでください。この11年間は、私の、私たちBerryz工房の一生の宝物です。素敵な思い出を、本当に、どうもありがとうございました」で終わる最後の挨拶を、涙ながらに、立派にしめくくられました。

「永久の歌」を歌い、ステージを離れたメンバーに、みたびかけられた「Berryz行くベ」コール。
ダブルアンコール――Berryz工房が最後に歌う楽曲は、ピアノの生演奏による、新しいアレンジの「Love together!」でした。

ハロステをご覧になられた方も多いと思うので、長々と説明するつもりはありませんが、あの時の菅谷さんは、声だけでなく、吐息も、涙も、肩のふるえまでが歌になっていたと思います。

こうして、Berryz工房の武道館公演は幕を閉じました。

ベリヲタとして過ごした5年間を振り返り、なぜここまで惹かれたのかと自問自答した時、頭に浮かんだのはメンバーの関係性です。

「仲は良いんですか?」という質問をされる度に「普通です」と答えてきたBerryz工房は、メンバー全員が小学生というタイミングで結成されました。

遠足や修学旅行の班決めを思い出していただければ分かりますが、小学生は好き嫌いでグループを作ります。

そんな「子供」が、アイドルグループという「社会」に入ったことで、Berryz工房のメンバーは、お互いの価値観の違いすら「個性」として認め合う、最高の「幼なじみ」になりました。

そんな女の子たちの成長物語――青春そのものを、私たちファンは見てきたのです。
二度と戻らない、特別な時間だったと思います。


最後になりましたが、プロデューサーのつんく♂さん。 Berryz工房をこの世に生み出していただき、まことにありがとうございました。

つんく♂さんは以前、雑誌のインタビューで、
「ハロー!プロジェクトキッズは、普通の10代が経験する青春を全部ここに注いできたんです。正直、自分がそれをできるかと言ったら、自信がないですね。僕はプロデューサーとして、あいつらの青春を無駄にしたくないんです」
と仰っていましたね。



「普通、アイドル十年やってらんないでしょ!?」の歌詞を初めて読んだ時、私は「これはメンバーの気持ちじゃなくて、つんく♂さんの気持ち、こうであってほしいという願いなんじゃないか?」と思いました。

アイドルを商売道具ではなく、人として、娘として扱い、真剣にプロデュースしてくださったことに、感謝を申し上げます。

武道館の最後のMCで須藤さんが語った、
「最初、妹のついでで受けましたが、でも、約12年半前の6月30日。あの日に戻るとしても、絶対に同じ道を選ぶと思います」
という言葉は、つんく♂さんの想いに対する、明確な答えになっていたのではないでしょうか?