No.76 金沢だより<4月> | DEN

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「田」俳句会のブログ

金沢の桜は天候に恵まれ満開の頃は、どこも花見で賑わいました。今は菊桜などの八重桜を残すのみ、もうすっかり葉桜となりました。

花のお江戸へは桜満開のころ出かけましたが、花の雨で花見らしきものはできませんでした。唯一印象に残ったのは、訪れた「すみだ北斎美術館」の隣、「緑町公園」の桜です。花曇の昼、公園のユニークな遊具を前景にスカイツリーを背景にした一樹でした。

日本列島を桜行脚し、「平和の俳句」(金子兜太氏を引継がれた)選者の俳人、黒田杏子氏の死去にいささか感化され、金沢、能登、富山の、身近で未だ訪ねていない桜を訪ねたいと思いました。



●弥生さくら公園

旧気象台跡地につくられた公園。当時の開花標準木であった「染井吉野」が公園の入口横にあり、金沢市民に親しまれています。15種類の桜の他、四季折々の草花が咲き、身近な吟行地になりそうです。


弥生さくら公園

種々の桜の満開に見惚れました。



●富山県中央植物園

朝ドラ「らんまん」の主人公、牧野富太郎の愛した桜「仙台屋桜」があるという情報に釣られて即、尋ねました。菜の花とコラボレーションした「サクラ・ウメ園」は青空に映え、ため息が出る美しさ。広い敷地内には大きな池、種々の展示温室もあり、とても一度では見切れません。


サクラ園

遊びまわる児童や撮影の人で賑わう中、桜の木の下に坐す帽子の三姉妹が目を惹きました。


水辺の春景色



●能登さくら駅

旧国鉄七尾線が開通した昭和7年、地元民が植樹。現在は七尾駅からの穴水線の途中「桜のトンネル」として有名な能登鹿島駅の愛称です。ホームの花壇もよく手入れされています。


単線無人駅

桜の頃にはホームは人で溢れます。駅の敷地内には海の幸の屋台も出ます。



●東原(ひがしはら)水芭蕉の自生地

金沢市指定天然記念物です。日本海側の分布の南限に近く、標高100mの低地に約900株が自生。車道の傍を下りれば耕作田が2枚、その奥の低い雑木山の裾が自生地です。山からにじみ出た水中には小さな「おたまじゃくし」も一緒に生息。鶯の鳴き放題を浴びました。


東原の水芭蕉



●菜の花畑

秋はコスモス畑となる白山市の菜の花畑を訪いました。白山とのコラボレーションを期待しましたが、ちょうど黄砂上陸の朝。獅子吼の山並みの遠くに微かに白山が見えた気がしました。


一望の菜の花畑

この日は夏に近い暑さでお供の愛犬(信玄)は、ばて気味でした。

朱雀記