No.63 金沢だより<6月> | DEN

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「田」俳句会のブログ

風薫る日、暴風雨の日、真夏めく日と、目まぐるしく変わる天気を経て、白服の眩しい六月に入りました。県内の夏祭は次々と復活、活気が湧きました。野山、田畑は花と緑が溢れ、生き生きしています。



●バラ園吟行

四月から始まった「探勝の会」に習い、五月の加賀句会はバラ園吟行。そしてランチ&句会。主宰から「薔薇の句は詠みつくされていますが、類想を避けながら名句を期待しています。」とのお言葉を頂きました。果たして成果や如何?


バラ園のアーチ: 多種多様の薔薇に圧倒されました。アーチはシンプルな紅白の薔薇。



●探勝の会

芭蕉が暮らし、さまざまな地へ出立した地、深川。その界隈が五月の吟行地と知り、参加しました。清澄庭園を皮切りに、隅田川の風に吹かれながら汗ばむほどの吟行でした。


新東京吟行案内: 急遽、俳人協会刊の吟行案内を購入。



●初夏の植物

湯涌や白山麓など近辺を散策。少しの間に自然はどんどん変化し、野山も田畑も緑豊かになりました。わが家の小さな庭の花暦も着々と移り変わっています。

〈姫女苑野麦峠へ一里半 高岡幸子〉


姫女苑: 咲き初めた頃のしおらしい姿が長けた、逞しい姿にはっとさせられます。



〈道曲がるなり卯の花に従いて 小宅容義〉


卯の花: 湯涌の山道を車で曲がるたび目に入り、老鶯の涼し気な声が響いてきました。



〈逢ひたくて蛍袋に灯をともす 岩淵喜代子〉


蛍袋: 牡丹、芍薬が散って寂しかった、わが庭に次々と咲き始めています。



〈馴初めは子には語らずアマリリス 馬場定水〉


アマリリス: 昨年は一花も付けなかったのに、今年は四花満開。


朱雀記