禾・田集抄 巻頭三句【10月】更新 | DEN

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「田」俳句会のブログ

すっかり秋らしくなり、今年もあと残すところ三ヶ月だなんて信じられませんね。
今月は、まりさん、すいかさん、そしてなんと私もいます!ニコニコ
DEN-巻頭三句
 
 七変化繰り出す色の尽きにけり  まり


 紫陽花の別名でもある七変化は、紫陽花の色の変化を表す言葉として、意味が分かりやすすぎて、なかなか難しい季語ですね。
主宰もおっしゃっていましたが、この句、何やら紫陽花の中に忍者やくノ一がいるかのように思えてきます。やはり中七の「繰り出す」の効果でしょうね。大変楽しい一句で、紫陽花を見るたびに思い出しそうです。


 父の死後母に谺すほととぎす  すいか

 ほととぎすの鳴き声がせつなく響きわたってくる佳い句ですね。
夫を亡くした母に流れる空虚な時間が伝わってきます。
ほととぎすがお母様を励ましているかのよう....。


 似て非なるものを描きて梅雨ごもり  芽里

 この句、現句は中七が「顔」でした。句会で主宰にお直しをうけ「顔」→「もの」になり、句が見違えるほどよくなりました。
主宰!すばらしい選評とともにありがとうございます!
そしてこの一句、非常に気に入っています!わーい♪