やっぱり僕はバカだった、暇を持て余して梅田の街を徘徊していたら一軒の民家が解体されていた、僕は辺りをキョロキョロと見回して瓦を一枚パクった、死ぬまでにやってみたかった事がある、それが瓦割りである、男なら一度は憧れたことがある瓦割り、僕のような空手の素人でも一枚くらいだったら割れるだろうと思いパクってきたのだ、家に着いて鞄から瓦を取り出す、一枚でも意外と重いものだ、まな板を二枚用意して隙間を開けて並べその上に瓦をセットした、集中力を高める、イメージは瓦を10枚重ねて割っている達人だ、大丈夫、素人でも一枚くらいなら余裕だ、おっと危ない、タオルを敷くのを忘れていた、呼吸を整え迷いと恐怖心を捨て「チェイストー!!!」と我ながら訳の分からない雄叫びをあげて瓦に渾身のチョップをかました、ミシ、音が鳴ったのは瓦ではなく僕の右手の小指の骨だった、医者に全治一ヶ月と言われた。

 

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