他人のションベンを思いっきり飲んだ事がある、あれは小学五年生の夏休み、第一級虞犯少年だった僕は悪友と一緒に廃工場に不法侵入してお宝探しをしていた、物が散乱した廃オフィスに机があって引き出しを探っていたら、緑茶のペットボトルが出てきた、真夏の炎天下、僕は喉がカラカラだったので「ラッキー」と言って何の躊躇もなくその緑茶を一気に飲んだ、当時、ペットボトルの緑茶は珍しかった、自動販売機でジュースしか飲んだ事の無い僕は初めての緑茶だったので、味の異変に気付くのに少し時間がかかった、何だ?喉が焼けるように熱い、鼻から異様なアンモニア臭が登ってくる、苦い、酸っぱい、はっ!これはションベンだ!三口くらい飲んでしまってから気付き思いっきり吐き出した、罠にかかった、悔しさと情けなさで涙が出た、それから緑茶にはトラウマがあって紙コップに入れて飲むと検尿を思い出して気持ちが悪い。