このまま醜く老いて悲惨な最期を迎えるんだろうなぁ…、行きつけの飲み屋で一人静かに烏龍茶を飲みながら漠然とした将来の不安に浸っていた、45歳、うつ病で無職、希望もへちまもあったもんじゃない、財布に忍ばせてあった睡眠薬をポリポリと齧る、嫌な現実から唯一僕を救ってくれる現実逃避アイテム、烏龍茶の肴にぴったりだ、店内は禁煙なので外に出て煙草を吸おうとしたら嫌な奴が絡んできた、「のらく~ん!相変わらずシケた顔してるな~」酔っ払いのマリだ、こいつは酔うとアンミカさんが憑依する、そして僕にポジティブを押し付けてくる、ハッキリ言っていい迷惑だ、何やらお得意の自己啓発系の話をぺらぺらと喋ってくるが僕は右から左に聞き流し煙草を吸う、不味い煙草になってしまった、家に帰って鏡を見る、確かにシケた面だ、嫁が気遣ってお煎餅をくれた、そのお煎餅もシケっていた、ダブルパンチでノックアウト。