もういつ死んでも構わない、思い残すことは何もない、この世に未練や後悔は一切ない、こんな心境になったのは27歳の時からである、当時、僕はミスキャンパスの女の子とお付き合いをしていた、ビジュアルは女優レベル、スタイルも抜群、知性もあって性格も聖母マリア様のように優しく穏やかな人だった、ひょんな事からそんな完璧を絵に描いたような方から告白をされて断るという選択の余地もなく、僕も彼女に夢中になった、付き合ってすぐに愛し合った、ピロートークを終えて10階のベランダに全裸で出て煙草を吸った、「勝った」と思った、下界を見下ろし紫煙を吐いて「はっはっはー」と高笑いをした、その瞬間、人生の全てが肯定され夢が叶った、もういつ死んでもいいと確信した、その日から僕の人生は余生になった、彼女とお別れした理由は、彼女の口臭である、ある日から急に臭くなった、卑劣な僕は理由も告げずお別れをした。