目の前に便器がある、ここはどこだ?「イテテテテテ」右側頭部に激痛が走る、触ってみると10cmほどの大きなたんこぶができていた、頭を強く打ったようだ、立ち上がって辺りを確認する、家の便所だ、どうやら意識を失って倒れていたようだ、全く記憶が無い、たしかハルシオン(睡眠薬)を三錠飲んでラリッていて…、駄目だ、全く思い出せない、煙草を吸いにベランダに出た、日が暮れているという事は3時間くらい気を失っていたらしい、「また死に損ねた」紫煙を吐きながらほくそ笑む、睡眠薬で遊ぶのも煙草を吸うのも緩やかな自殺である、僕は死にたくもないが、生きる事に積極的でもない、体が生きようとするのでその意思に乗っかって惰性で生きているだけだ。

 連載も100回を超えたので遺書でも書いておこうと思った、僕が死んだら遺骨は国道2号線の中央分離帯にでも散骨して下さい、葬式は無しで、嫁のヘコキブタンの再婚を強く願います、捨て子豚になるので誰か心の広い方が拾って下さい。

「人間は広大な宇宙の塵のような地球という惑星の、点に過ぎない」と偉い学者さんが言っていたが、まさにその通りだと思う、宇宙に意味は無いしましてや人間など無に等しい、人生は一瞬だ、ゴミ食って、酒飲んで、煙草吸って、醜く朽ちていく、それでいいじゃないか、夢や希望など捨てて気楽にイキましょう、読んでくれてありがとうございました。