賛否両論はあると思うが、子供は褒められて伸びるモノだと信じている。

それを教育の場で実践している方に出会った。

刈谷市刈谷南中学校の神谷和宏先生。

先生は名刺サイズの「ありがとうカード」なるものを創っておられる。

いつも掃除をきちんとしている生徒が居る。

ポケットからカードを取り出して、「一生懸命にやってくれてありがとう。」と、サラサラッと書いて手渡す。

ある時には…

「先生が両手に教材がいっぱいの時に、教室の戸を開けてくれてありがとう。」

いずれも生徒の名前を添える。

生徒はカードを貰うと当然喜ぶ。

目立たない事を認めてもらったと、きっと感じるのだろう。

中には、先生にお礼の手紙を書いてくれる生徒も居るとか…。

『先生が、あの時、優しく声を掛けてくれて嬉しかったよ。』と…。

こんな話も伺った。

ある日、給食に出たプリンが、廊下にベットリと落ちていた。

イタズラだと思ったが、先生はクラスの皆に、「誰か一緒に掃除をしてくれないか?」と呼び掛けた。

残念ながら誰の手も上らなかった。

仕方なく先生は一人で片付けて授業を始めた。

授業が終わると、一人の生徒が、やって来た。

神妙な顔つき。

ポツリと言った。

『ゴメンなさい。僕がやりました。』

先生はカードを手渡した。

「偉いね。やった事は、いけない事だけれど、名乗り出る勇気は偉い。」と書いて…。

褒めるのも大変だろうなぁ、と推測している。

叱る勇気を持つのも難しいが、いつも生徒を見続けて、ちょっとした努力をすくい上げてやるのは、もっと難しい。

《中日新聞『ほろほろ通信』より》



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