運動が体に良いことは完全に理解している、だけど面倒でできない。

 

血圧も体重も上がってきたけど、きつい運動はいやだ。

 

そして気づいたら下腹が出ている。

 

社会人になると、こういった状況におちいりがちです。

 

どうやったら日々の生活に、苦労せず運動を取り入れられるでしょうか。

 

僕はフィジカルセラピストの国家資格を持っているので、その視点もふまえ、僕自身実践してみて効果的だった方法を書いていきたいと思います。

 

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目次

 

Ⅰ.『運動習慣』とは

 

Ⅱ.運動習慣をつける簡単な方法

 1.毎日朝晩体重計に乗る

 2.階段を使う

 3.筋トレは1日1回から

 

Ⅲ.適度な運動にはメリットしかない

 

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『運動習慣』とは

 

厚生労働省が定義している運動習慣のある人とは、

 

「1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している」

 

人です。

 

そして令和4年のスポーツ庁の調査では、運動習慣者の割合は、20歳以上で27.2%となっています。

 

※スポーツ庁HP:令和4年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」 の結果について

 

社会人の大体7割は運動習慣がない、という結果です。

 

運動習慣がない人が、いきなり一回30分以上の運動をするのは正直ハードルが高いです。

 

なので、日々の生活での運動強度をちょっとずつ上げていくことをお勧めします。

 

 

 

運動習慣をつける簡単な方法

 

1.毎日朝晩体重計に乗る

 

直接的な運動ではないですが、自分の体の状態を逐一チェックする癖をつけると、運動に対する意識が高まります。

 

体重がずっと変わらない場合、摂取カロリー(食事量)と消費カロリー(運動量)が等しい、ということです。

 

特に何もしていないのに体重が落ちている場合は、

 

運動量は変わらず食事量が下がっているか、

 

食事量が変わらず運動量が上がっているか、

 

どちらかになります。

 

これを毎日観察すると、だいたいどのくらいの食事量・運動量で体重が増減するかわかるようになります。

 

 

 

2.階段を使う

 

階段なんて運動のうちに入らないだろ、と思ったら大間違いです。

 

階段の上り下りは、エスカレーターにただつっ立っている時と比べて運動強度が3~4倍あります。

 

 

METsという運動強度の指標があります。

 

静かに座っている時を1として、その何倍の「きつさ」があるかを測る指標です。

 

これによると、静かに立っているときのMETsは1.1~1.5。

 

階段をゆっくり上り下りするMETsは4。

 

今までエスカレーターを使っていたところを階段にすれば、それだけでいつもより高い強度の運動をしていることになります。

 

 

また、METsから消費カロリー(kcal)を推測することもできます。

 

〇消費カロリー = METs×体重×時間(h)×1.05

 

今日、駅の階段を上った時に時間を測ってみたら、往復で大体1分かかりました。

 

1分 = 0.016時間として、体重が60kgとした場合の消費カロリーは、

 

階段4METs × 60kg  ×  0.016時間 × 1.05  =   40.3kcal 

 

1か月続けると、 40.3 × 30 =   1,209kcal

 

1年続けると 1200 × 12 =  14,515kcal

 

ちなみに体重60kgの人がフルマラソンを4~5時間で走った時の消費カロリーは2500~2600kcal程度みたいです。

 

エスカレーターから階段を使うようにして、それを1年間続けた場合、年間でフルマラソンを5~6回走ったくらいの運動になる、ということですね。

 

 

3. 筋トレは1日1回から

 

筋トレはどんな人でも習慣化するメリットが莫大な運動です。

 

男性であれば見た目がかっこよくなり、テストステロンが上がって行動力が上がり、モテるようになり、仕事でも結果が出るようになります。

 

女性でも、基礎代謝が上がることによって太りにくくなりますし、体が引き締まります。

 

しかし多くの人がやりがちなのが、最初に張り切って腕立て30回を3セットとかやろうとして、2日でやめる、みたいなパターンです。

 

当然、2日やったくらいでは何も変わりません。

 

筋トレをすると、まず1か月ほどで神経系の適応が起き、2か月たったくらいから筋肉が大きくなります。

 

ですので、最低2か月は続けないと意味がありません。

 

まずは続けられる回数を毎日確実にこなすこと。

 

1回を毎日続けたとしても強度はかなり不足していますが、ここでの目的は習慣化なので問題ありません。

 

習慣化してくると、自然に回数を増やしたいと思うようになるし、筋肉が適応してくると回数をこなしてもきつく感じなくなります。

 

 

 

適度な運動にはメリットしかない

 

 

僕は筋トレをして食事を見直した結果、体つきがかなり変わって体重も増えました。

 

見た目が良くなったことによる自信というのももちろんありますが、

 

自分が決めたことを継続できたことも自信につながっています。

 

適度な運動は血管を柔らかくし、慢性的な高血圧にも効果があります。

 

基礎代謝が上がることで安静時の消費カロリーが増え、太りにくくなります。

 

体調が悪くならない、けがをしない範囲で運動を習慣化できれば、人生の選択肢が増えます。

 

 

まずは階段を使ってみましょう!