焼肉サマサマの近くの WARUNG BUDE ( ワルン ブデ )

バイパス向こうの WARUNG CUMI ( ワルン チュミ )

が 現在工事中

バイパス沿いの WARUNG ZIRO ( ワルン ジロ )

は しばらく閉まったままだし・・・

ブデのあった場所には すぐ近くにある

BEACH BREEZE の系列店ができるとの 噂

チュミは斜め向かいに お引越し


乾期に入ったし 改装にはいい時期かもね

なんて思っていたら


仕事から帰ると

突然 大家さんのワルンも 工事中


 といっても 業者さんを頼んでるわけではなく

 お父さんと 息子たち ・ 親戚のおじちゃんが

 力任せに ぶっ壊してただけともいう 


あの小さなワルンに

よく これだけのものが入ってたな・・・

と驚くくらい たくさんの物が庭に運ばれておりました 

新しく造ったガゼボは あっという間にいっぱいになり

イブが申し訳なさそうに


  しばらくの間 暁希の部屋のテラスで

  料理作ってもいいかしら?


と聞いてきたので もちろん どうぞどうぞ

ワルンのキッチンが お家のキッチンを兼ねていたので

家族のご飯 作らなくちゃだものね


翌朝 まだ暗い中 外の音で目が覚めました

時計を見ると 4:30


イブ 毎朝 こんな早くから起きてたのね~

バリは 子どもの学校が始まる時間も早いし

大変だわ なんて思いながら またウトウトと・・・


  あれ?


いつも わたしの耳をクンクン嗅いだり 舐めたり

起きてよ起きてよ アピール

それでも わたしが 寝たふりしてると

お腹や顔の上を わざとらしく

ムギュムギュ 歩いて横切る シロが来ない


  シロ? シロ?   返事がない


慌てて 飛び起きて 部屋中探すも 見当たらず・・・

着替えて 庭に出て 探し回りました


  お腹がすいたら 帰ってくるよ


と近所のおじちゃんが のんきに言いましたが

なんてったって シロ

今まで 家の外に出たことが 一度も ない


敷地の庭は けっこう広いのだけど

おもての通りは 近所に小学校と幼稚園があるので

送迎のバイクで 朝はかなり賑やか

時々 犬や猫が はねられて 横たわってたりして・・・


泣きそうになりながら

シロ シロ と探していると

足元に 大家さんちの ブラッキーが来て

心配そうに見上げています


  シロがいなくなっちゃった ブラッキー見なかった?


その後から ブラッキーわたしの横をずっと一緒にトコトコ

近所の細い通りに入って そこの犬がワンワン吠えると

ブラッキーが 前に立って なにか言ってくれて

すんなり通れるように・・・


 ありがとね ブラッキー ほんとやさしいよね

 君は犬だけど やっぱりわたしの彼氏候補


2時間近く探しても けっきょく見つからず・・・


帰り道が 分からなくなっちゃったんじゃないか

どこかに首輪が引っかかって 動けないんじゃないか

犬が怖くて 隠れた場所から出られないんじゃないか


大丈夫 帰ってくると思いながらも

いろいろ 想像してしまって もう半べそ


もうこうなったら 神頼みしかないと

亡きおばあちゃんの写真に手を合わせていると

外で チリン と大家さんの猫 ヘミーの鈴の音


神頼みより 猫頼み!ヘミーに探してもらおう!


と思い 窓の外を見ると

ヘミーの後ろに シロが・・・


サンダルも履かずに飛び出して

シロを抱き上げました 思わず涙・・・


悪びれる様子もなく

シラーっとしている シロに ムカッとしつつ

無事にちゃんと 帰ってきてくれて

ホントにありがとう

連れてきてくれたヘミー ありがとう

おばあちゃん ありがとう

助けてくれた すべてに感謝


大切なものが いなくなるということが

こんなに不安で 怖いことなのだと

改めて実感

 

 おおげさだなーと思うでしょうが

 シロは今のわたしのバリ生活で

 唯一の家族なのです


暗いうちから料理を始めるイブが

テラスの電気のスイッチが押すために

わたしのキッチンの ドア開けた時

シロが出て行ったようです


なんと うちの大家さん

ワルン改装中なのに ちゃんと

ナシクニン屋さん続けてるんです


道路側の壁に

庭の中にテーブル出して 営業中


  あの・・・

  うちの大家さん ヴィラもコスも貸してるし

  お父さんはヌサドゥアホテル勤務

  正直・・・お金はあると思うんですよ


何かと理由をつけて

仕事を休みたがる人が多い中 

休みなく営業するって すごいと思うんです


  毎日買いに来てくれる人がいるから


って言う イブの優しさに ジーン

また イブのことが好きになりました


わたしのテラスの電気を使うと

わたしの電気代になると気にして

次の日から 自分の家から線を引いて

電球をつけてる 大家さん

朝晩のたった数時間の 豆電球の電気代なんて

全然 気にしなくていいのに 律儀なんですよね


やさしい大家さん一家

つれない シロ

笑える ヘミー

彼氏候補 ブラッキー


そんな みんなに囲まれて

わたしのバリ生活は

今日も ほのぼの しております