久々にMOメディアの復旧依頼が来た。
何年ぶりだろう?
MOもなんて見たことも聞いたこともない人の方が多くなったかもしれない。
MO正式には 光磁気ディスク(magneto-optical disk)
レーザーを使い瞬間的に200℃近くまで温度を上げて磁気により書込み、読み出し時は(書き込み時より)弱いレーザーを当てデータを読み出す。
乱暴な言い方をすると温めて柔らくなったところに磁力で記録し冷やして(硬くなって)データを保持する。
本来は他の磁気だけで記録するメディアに比べ耐久性は高い。
ところが現実には様々な問題が発生し、容量が小さい事や速度が遅いこともあり徐々に業界団体であるMOフォーラムも2010年に解散してしまった。
今ではネットで検索しても情報はほとんど残っていない。
さて本来 耐久性が高いはずのメディアだが 案外壊れやすく昔はかなりな数の復旧依頼があった。
今回ご依頼いただいた案件は全く読みだそうとしないもの。
どうも管理情報の部分をレーザーが焼き切ってしまっているようだ。
MOフォーラムが提供していた復旧ツールも全く受け付けない。
残念ながら復旧不能となった。
HDDのデータ復旧に関しては様々な技術、ノウハウ、ハードウェアが存在するがMOは ほぼ日本でだけ使われていたこともあり復旧に関する技術もあまり研究されていない。当然今後も研究されることもない。
今もMOを使われている方がいらっしゃったら十分注意をして確実にバックアップを取ってお使いください。
イジェクトボタンを押して一回で出てこなくなったら 危険な状態の可能性があります。