期待している人も幾分いると思うので。

「今場所の優勝争いは?」などという無粋な話題からは書かない。吾輩はこんなところを見ている、ということを記す。

土俵の東西の端、力士が土俵に上がり礼をし、土俵を去る前に礼をする地点、勝ち力士が勝ち名乗りを受けたり懸賞金を受け取ったりする地点のことを専門用語で『二字口(にじぐち)』という。

相撲に関わる者、相撲好きな者にとっては大事な地点だ。

昨今相撲に限らずあらゆる立場の者の『品格』が話題になっている。流行といっても良いかもしれない。

で、その流行の発端の一つともなった『横綱』に当然吾輩も注目している。横綱がどうあるべきかについては、長くなるので本日ここで書く気はない。

前置きが長くなったが、本題だ。

この名古屋(=正式には七月)場所の初日、横綱の朝青龍は負けた。憮然として土俵を後にした。

取り組みの後の『二字口』で相手に礼もせず。(←行司や審判や横綱審議委員や、再発防止委員は注意するべきだ)

二日目、横綱の朝青龍は勝った。しかし、内容にいま一つ満足していなかったのか、自分に腹を立てていたのか前日同様、

取り組みの後の『二字口』で相手に礼もせず(←行司や審判や横綱審議委員や、再発防止委員は注意するべきだ)

土俵を後にした。

三日目、四日目に関しては、その瞬間の朝青龍の様子がTVには映らなかったので、どうだったのかは分らない。誰か生で観たという者がいて知っていたら、連絡をくれ給へ。どうしたのかが気になる。NHKよ映せ!

断っておくが吾輩は別に、朝青龍のことを嫌いなわけではない。

寧ろ吾輩はこのところ、昨今必要以上にあらゆる言動に難癖をつけるマスメディアに対して、彼を擁護する姿勢をとることの方が多い。彼と直接会い対談などしても、嫌な印象を受けたことはない。

しかし、「礼をしていない」事実は事実だ。初日と二日目の彼の二字口でのふるまいは、苦言を呈さざるを得ない。横綱は偉いから勝ち負けに関わらず礼をしなくて良いとか、その日の機嫌でしなくても良い、とかいうことはない。

日本の武道において、礼は時として勝負よりも大事なことだ。(←「悪魔らしからぬことを言っている」と思った諸君、大丈夫だ。後でどんでん返しがあるから。)

これを読んでいる諸君の中に「そんな細かいことどうでも良いじゃねえか。時代は変わっているんだし!」と、思っている者もいるであろう。

ものすごく運転が上手くて、F-1で優勝するくらいの技術を持っていても、公道で「一時停止義務違反」、「安全確認義務違反」、「スピード違反」などで違反により点数を複数回失い、免許停止になるdriverがいる。一方、違反切符はちっとも切られたことが無いのに、お世辞にも上手いとは言えないdriverも世の中には沢山いる。運転の上手い下手と、切符を切られた回数は関係ない。でも免停などにはならずに、且つ上手に運転するdriverこそがスマートなのではないのか?

この数日吾輩が朝青龍に感じていることは、この様なことなのである。

(さて、ちなみに悪魔はめったなことで舞台上から客席に首を垂れない、公衆の面前で共演者に首を垂れることも珍しい。悪魔は横綱とは立場が違うので。武道でもないし。グァッハッハハハハハ…!)

追伸:昨日の映像編集作業は結局16日の朝までかかった。帰宅は午前6時過ぎ。その後で急ぎ三日目の相撲の結果を確認した。作業と作業の合間に薄暗い部屋で急いで文章を打つのは難しいね。『開設する』と宣言していた日だったから期待に応えなくっちゃネ、と昨晩だけは思ったが…これからはのんびりと気ままにやらしてもらうから。頻繁な更新には期待するな!ヌワッハハハハハハ…!ではまた次回会おう!

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