ノリの悪さに加え、相模原大量殺人事件と被る歌詞の内容

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鹿島アントラーズのゴール裏サポーターが試合前に歌う「MAX VOLUME II」というオリジナルの応援歌があるが、どうしてもこの歌を好きになれない。

この応援歌は、妙に間延びしたスローテンポの曲で、そもそも応援歌としてのノリが決定的に良くない。

また、歌の半ばからハイキーに転じるのだが、ここから全体の歌声がかすれてしまい、もともと小さかった声量が、さらにトーンダウンする。 

選手を鼓舞しようと歌うサポーターの思いとは裏腹に、この念仏のような歌が流れると、スタジアム全体のテンションが一気に下がってしまう。プロ野球を含む数多くの応援歌を聞いてきたが、これほど現場の気勢がそがれる応援歌は珍しい。

そして、この歌最大の問題点は歌詞だ。
歌詞は全体的に陳腐だが、特に嫌いなのは「アントラ~ズ、やつらを血の海へ~」という箇所。作詞者はゴール裏の過激さを表現したかったのかもしれないが、一部のコア層以外では不評なのも事実。ジーコさんが説いた対戦相手へのリスペクトなんぞ、みじんも感じられない。この下品極まりない歌詞は、アントラーズの価値を毀損するだけだ。

ところで26日の未明、相模原市の障がい者施設に刃物を持った男が押し入り、19人が死亡したほか多数の重軽傷者が出る事件が発生した。

救急隊員や警察官が現場に駆けつけると、施設内は血まみれで、すでに息絶えた遺体であふれていたという。元施設職員の容疑者は事件後、「やつをやった」と意味不明な供述をしている。

事件の凄惨な状況を知り、真っ先に頭に思い浮かんだのが、「MAX VOLUME II」の歌詞。「やつ」、「血の海」の2つのワードは今回の相模原の事件と被りすぎていて、本当に寒気がする。

今後、この応援歌が歌われるたび、相模原で起きた凄惨な事件を思い出すだろう。そして事件の被害者とその家族のことを思えば、こんな血生臭い歌詞を大勢で歌って良いのかとさえ思ってしまう。

日本では憲法で表現の自由が保障されているとは言え、被害者の気持ちを踏みにじってまで、品位を欠いた歌詞を集団で歌い続ける意味は無いと思う。

アントラーズのコアグループが大切にしてきたオリジナルの応援歌というのはわかるが、これを機に「MAX VOLUME II」をお蔵入りとして、大勢のアントラーズサポーターの気持ちが高揚するような新曲を作ってみてはどうだろうか。


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